家づくり先輩ルポ
愛媛県新居浜市。市内中心部の賑わいから少し離れた緑豊かなエリア。高速道路へのアクセスがよく、車での利便性を大切にしながら、広々とした土地で自然を身近に感じて暮らしたい人にとって、まさに理想的なロケーションです。
「アウトドアを思いっきり楽しむための家を建てたい。」
そんな夢を叶えたこちらの住まいは、緑のガルバリウム鋼板が目を引くスタイリッシュな平屋。外観は、ファサード(正面)がキレイなボックス型に見えるよう、三方の壁を立ち上げる工夫が施されています。実は、屋根は奥に向かって傾斜のある片流れになっていて、理想どおりのかっこよさとメンテナンスのしやすさを兼ね備えています。
愛車やバイクのためにあつらえたガレージには、SUP(サップ)やスノーボード、釣り竿などのアウトドアグッズに加え、カー用品やメンテナンス道具がぎっしり。
掃き出し窓を介してつながるガレージ脇の小部屋は、テントや寝袋、ランタンなど、キャンプ道具の収納場所になっています。さわやかな風を届けてくれる窓の外には、木々や草花が広がるのどかな風景。室内にいても、さりげなく外の自然を感じられます。
屋内は、LDKや寝室といった生活に必要なスペースに加えて、ハンドメイドのグッズを作るためのミシンや布地が置かれた工房も。
まさに、大人のワクワクが詰まった、秘密基地のようなおうちです。
「好き」を詰め込んだ
インナーガレージ
このおうちの最大の目玉は、住まいの核とも言える「インナーガレージ」。
自分たちでカスタマイズする想定で作られたので、引き渡し時はシンプルな板張りの状態でした。8年経った今、ご家族の「好き」が凝縮された味わい深い空間へと育っています。
ご夫婦そろって大の車&バイク好き。そして、「自分たちで、できることはやる」というDIY精神がとても旺盛です。
愛車は、白色のランドクルーザーは遠出用、カーキ色のジムニーは近場へのお出かけや街乗り用だとか。バイクも1人1台ずつ持ち、夫婦でツーリングに赴くことも。愛車をカスタマイズしたり、車のオイル交換やタイヤの付け替えをしたり、自分たちでメンテナンスも楽しんでいるそうで、ガレージの壁面にはプロ顔負けの工具がずらりと並びます。
ガレージをつくる際、とくにこだわったのが、天井の高さでした。
開口部のシャッター高をギリギリまで確保した上で、内部はさらに1mほど天井高を上げています。ゆとりある高さのおかげで、ガレージの中にいながら、車の上にSUPのボードを載せたり、大きなコンテナやキャンプギアをラクに積み込んだりでき、おでかけの準備がしやすいといいます。
家族の成長とともに変化する
クリエイティブな心地よい室内
ガレージの賑やかさとは対照的に、室内はシンプルで心地よい空間。
L字型のLDKは、白を基調とした壁に、経年変化で色つやの増したパイン材の無垢床がやさしく足元を包み込み、木の温もりをしっかりと感じられます。
たっぷりしまえてすっぽりと覆い隠せるキッチン収納、コンパクトながら使いやすい洗面所、ゆとりのある広さと間接照明が心地よいトイレ。
細かな箇所まで暮らしやすさを考慮した設計は、今でも参考にしたいものばかり。
ライフステージの変化に伴い、2つあった子ども部屋のうち、ひとつを奥さまの工房に。
ドライブがより快適になるギアや、アウトドアのお供にうれしいサコッシュなどのアパレルグッズ、オリジナルロゴ入りのアイテムなど、主にミシンを駆使したハンドメイドグッズを制作しています。
とことんユーザー目線に寄り添った「あったらいいな」と思うアイテムたちは、制作が追いつかなくなるほど、口コミで広まり、人気を博しています。
これからの暮らしを
豊かに彩るための家
およそ10年前。上のお子さんたちが高校生になり、子育て生活のゴールが見えてきた頃。
夫婦ふたりきりの暮らしを想定して、趣味を存分に楽しむための“終の棲家”を思い描きながら、家づくりを始めました。
「緑色のガルバリウム鋼板の外観」と「ガレージ付きの平屋」は、絶対に譲れない当初からの希望。
コラボハウスを家づくりのパートナーに選んだ理由は、ガルバリウム鋼板をかっこよく魅せる外観デザインの施工例が多く、ご夫婦のやりたいイメージを的確に叶えてくれると感じたからでした。
はじめから、作りたい家のイメージが具体的に固まっていたので、「予算内でどう実現するか」が、打ち合わせのポイントに。今治スタジオの担当設計士とは、同じ地元の知り合い同士。円滑なコミュニケーションも、理想の家づくりを大きく後押ししてくれました。
どうしても予算オーバーになり、ガレージそのものを諦めかけていた場面もあったとか。もとより、“ガレージ付きの平屋”が作りたくて始めた家づくり。「それじゃ、家を建てる意味がないよね」と思い直し、担当設計士とご夫婦の3人で、どうしたら実現できるか何度も検討を重ね、図面を描き、理想と予算の最適なバランスを見極めていきました。
あこがれをとことん追求し、納得の行く形で家づくりを終えたからこそ、住んで8年経つ今も、マイホームへの愛着はひとしおだといいます。
住み始めてから、巣立ちゆくお子さんたちと入れ替わるように、末のお子さんが生まれ、今は親子3人で自然豊かな環境のなか、アウトドアを中心とした暮らしを満喫しています。
もうしばらく、家族でのにぎやかな生活が続きそうです。
趣味も仕事も全力で楽しむ
賃貸住宅に住んでいた頃は、「やりたくてもできなかった」という趣味のアウトドアや愛車のカスタム。家を建てたことで、ご家族のライフスタイルが一変しました。
自家焙煎コーヒー豆やアウトドアで利用されるテーブルも、それぞれキャンプを通して縁がつながった友人のお手製。この家に住み始めてから、あこがれだった「アウトドアを思いっきり満喫する暮らし」を叶え、ご家族の行動範囲と交流の輪が飛躍的に広がりました。
この時期、よく晴れた休日は、お気に入りの愛車にSUPのボードを積んで、毎週のように近くの川へ出かけているのだとか。取材したこの日は、翌日に高知県・仁淀川(によどがわ)でSUPをするため、前乗りして車中泊の予定。準備をしながら心が浮き立つほど楽しみで仕方ない様子がひしひしと伝わってきました。
自分たちの「好き」をぎゅっと詰め込んだ最高の「基地(ベース)」があるからこそ、ご家族のワクワクに満ちた日常と冒険は、これからもどこまでも続いていきます。