腕きき職人ルポ
細やかな気配りと緻密な調整で
住まいの未来を支える基礎工事
基礎工事/真嶋 竜也

香川県高松市。今回やってきたのは、庵治石(あじいし)と呼ばれる花崗岩が採れ、石材業が盛んなエリア。五剣山(ごけんざん)の向こうに穏やかな瀬戸内海が広がり、青い海、山々の緑の合間に見える力強い石肌のコントラストが美しい、風光明媚な港町です。
取材に訪れたのは6月、真夏日に迫る暑さでした。強い日差しが照りつけるなか、取材班を快く迎えてくださったのは、この現場で基礎工事を手掛ける真嶋さんです。
基礎工事とは
家の根幹を支える大事な工程

基礎工事とは、「建物の土台」を作る工事のこと。
建物全体の重さを支え、地震や風などによる揺れを地面に逃がすための構造を作る、家づくりのなかでも重要な工程です。
真嶋さんは、現在の仕事に就いて7年目。
地元の工務店を中心に、年間40件ほどの工事を請け負っていて、うち半数以上がコラボハウス。今は、ここを含め4つの現場を並行していて、「この時期は暑いし雨も多いので、天気との戦いですね」と笑います。
コンクリートを流し込むときに、余分な水が混ざると強度が落ちるため、雨の日は作業ができません。天気予報をこまめにチェックしながら、予備日を設けてスケジュール調整するそうです。
密度の高い強固な基礎

工事が始まったのは1週間ほど前。
この日は、壁の真下にあたる「立ち上がり部分」に、コンクリートを流し入れるための型枠を設置していました。型枠の間には、強度を高めるための鉄筋(鉄骨)が見えます。
「もうコンクリート打っちゃったんですけど、この中がすごいんですよ!」と、床面を指して言う真嶋さん。鉄筋の太さと間隔(ピッチ)は、各建築会社から指定される。建築基準法では、ピッチは30cm以下と定められていますが、コラボハウスはそれよりも狭いピッチで鉄筋が密に組まれているため、より頑丈な土台だといいます。
また、構造計算に基づき、鉄筋の太さもポイントに応じて使い分け。コラボハウスでは、最高ランクの「耐震等級3」を標準として設計・提案しているので、基礎もそれに見合う強固な構造になっています。
※ご希望の間取りによっては、耐震等級3にならない場合もあります。
後工程を見据えた
丁寧な仕事と気配り

とくに傾きは、家の強度にも影響する重要な要素。「基礎がちゃんとしとったら、大工さんの調整もいらんので」と、コラボハウスの検査項目に加えて、専用の機械を使って自分たちでも入念にチェックし、高さが均一になるようミリ単位まで調整します。
一番はじめに、下地として土の上に薄く流す平らなコンクリート「捨てコン」も、建築面積の外周から10センチほどと最小限に抑え、外構工事や植栽への影響が出にくいように。大工さんをはじめ、次に作業する人のことを見据えた、丁寧な施工を心掛けています。
作業期間が重ならないため、現場で大工さんと直接やり取りする機会は、ほぼありません。しかし、同業者の集まりなどで顔を合わせたときに、「キレイに施工してくれとるね」「いつもありがとう」と、お礼を言われる瞬間に、うれしさとやりがいを感じるといいます。
基礎工事
真嶋 竜也 TATSUYA MASHIMA
香川県木田郡三木町出身。株式会社真成興業 専務取締役。大学進学を機に地元を離れ、卒業後は名古屋にある舗装機械のレンタル会社で、大手ゼネコンなど法人向けの営業を行っていた。父からの要請で地元に戻って仕事の手ほどきを受け、現在も二人三脚で高松市近郊の現場を請け負っている。プライベートでは2児のパパ。