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#19

灯りが点る瞬間の達成感
インテリアの感性を宿す熟練の技

電気工事/小林 幸雄

今回訪れたのは香川県木田郡三木町。高松市の隣にあり、中心街から車で30分ほど南東に進んだエリアです。のどかで見晴らしのよい田園風景に、町のシンボルとして親しまれる「白山(しらやま)」をはじめとした讃岐の山々が遠目に見られます。
県道を逸れた先に現れたのは、10区画以上ありそうなゆったりとした分譲地。その一角にある現場で気さくに出迎えてくれたのが、この家の電気工事を手掛ける小林さんです。

電気工事は最初から最後まで関わる
さながら現場の「見届け人」

小林さんはこの日から、照明やコンセントカバーなどの取り付けを行う予定。取材班が訪れる直前までは、木目が美しい板張りの天井に、ダウンライトをはめ込むための穴をくり抜く作業をしていました。屋外には、昨年から社員に加わったという息子さんの姿も。外と中、手分けして作業にあたっています。

電気工事は、基礎ができてから引き渡しまでの間に、こまめに現場を訪れ、少しずつ作業を行うもの。ひとつの家が完成するまでを間近で見届けられるのが、この仕事の醍醐味だといいます。家の中を案内しながら、これまでに見聞きした施工の裏話を、小粋な語り口でユーモラスに教えてくれました。
この現場に入って3ヵ月ほど。今回の作業が終わると、美装業者が家じゅうをキレイにし、最終チェックを経て、オーナーさまへの引き渡しになるそうです。

インテリアの営業から電気工事へ
異色の転職から20年超えの天職に

高校を卒業したあと、インテリアショップで営業をしていた小林さん。四国内にあるショールームで、インテリアの設計や提案・販売を行ううちに、「照明を設置するほうが楽しいんじゃないか?」と思い立ち、電気工事への転職を決意しました。技術をしっかり身につけたのち、29歳で独立。それから20年以上にわたり、四国内のさまざまな現場で電気工事に携わってきました。
スイッチを入れて、灯りがパッと点く瞬間は、何物にも代えがたい達成感が得られるといいます。

営業から現場への転職はめずらしく、小林さん自身もあまり例を聞かないそう。照明が美しく見える高さ、天井高やテーブルとのバランスといった、センスを問われる設置に関しては、インテリアショップでの経験が今も生きています

コラボハウスとの仕事は
「ちょっと難しい」だからこそ面白い!

現在は、香川県内にある大手ハウスメーカーから地元工務店まで、年間で約90棟の電気工事を手掛けています。コラボハウスとは5年ほどのお付き合い。高松スタジオの出店が決まった頃から「一緒に仕事がしたい」と、注目していたのだとか。

最近では、普通の家の施工は、物足りなく感じるようになってきたといいます。この道20年を超えるベテランならではの悩みかもしれません。
コラボハウスが設計するのは、“普通じゃない”家ばかり。今まで培った技術の集大成を試せる現場に次々と出会えるので、やりがいと面白さを感じるといいます。「こないだ配線したばっかりの別の現場は、あえて照明を少なくしてて、斬新すぎるなって。そういう見たことのない現場に会えるけん楽しいし、より勉強になりますね。」

電気工事

小林 幸雄 YUKIO KOBAYASHI

香川県高松市出身。有限会社コバデン代表取締役社長。高校卒業後はインテリアショップに就職。照明を含むインテリアの営業や提案・販売を行ううちに、設置工事への興味がふくらみ転職。電気工事の技術を学び、29歳で独立。以降、20年以上にわたり、県内外のさまざまな現場で電気工事を手掛けている。