コラム
平屋のおしゃれな外構のつくり方
家を活かせるポイントを紹介
家づくり
2025.05.13

平屋を建てる際、どのような外構にするか悩むこともあるでしょう。平屋は建物が低いため、外構のデザインが家全体の印象を大きく左右します。しかし、見た目だけを重視すると、プライバシーや防犯性、メンテナンス性に問題が生じることもあります。
この記事では、平屋をより魅力的に見せる外構デザインのポイントや、失敗しないための注意点を解説します。これから平屋を建てる方は、ぜひ参考にしてください。
外構がおしゃれでかっこいい平屋の施工事例
外構デザインは、平屋の魅力を最大限に引き出す重要な要素です。周囲の環境との調和を考えながら、自分らしいスタイルを取り入れることで、理想の住まいに近づけられるでしょう。ここでは、おしゃれな外構を持つ平屋の事例を紹介します。
海を切り取る旅館スタイルの平屋外構
瀬戸内海の絶景に惚れ込んだご夫婦の平屋は、玄関ホールの大窓やテラスから海を一望できる贅沢な住まいです。リビングとウッドデッキが一体となり、和室と続く寝室や浴室は旅館のような落ち着きを演出しています。
日本庭園のような和の落ち着きを感じる平屋外構
田園風景に囲まれた「家っぽくない家」を目指した寄棟屋根の平屋です。リビングの真四角な出窓とモールテックスの床は、ギャラリーのような洗練さを演出しました。建物には塗り壁や木目調のスリットフェンスを部分的に採用し、外構には植栽や石畳を採用しており、デザイン性と和の落ち着きが調和しています。
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ホワイト基調のブロック石やガレージがおしゃれな平屋外構
床の高さを変えたスキップフロアが特徴の平屋は、内と外のつながりを重視しました。ダイニングと同じタイル張りのアウトドアリビングが、一体感を演出しています。外構は植栽の設置箇所以外には砂利を敷き、白基調のブロック石の設置によって、白で統一した建物の外観とバランスが取れた住宅を実現しました。
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平屋の外構スタイル・費用相場
平屋の外構には主に3つのスタイルがあります。それぞれ特徴や費用が異なるため、ライフスタイルや予算に合わせて最適なスタイルを選ぶことが大切です。ここでは、各スタイルの特徴や費用相場を紹介します。
オープン外構
オープン外構は、敷地の周りに塀やフェンスをほとんど設けない、開放感を重視したスタイルです。自然光を多く取り入れられるため室内を明るく保ち、外からの視界が通ることで広々とした印象を与えます。
費用相場は50万~150万円程度とほかのスタイルと比べて安価で、工期も短いため予算や時間を抑えたい方におすすめです。ただし、プライバシーの確保が難しく、室内が外から見えやすいというデメリットがあります。防犯対策として、センサーライトの設置や低めの植栽を取り入れるなどの工夫も検討しましょう。
セミクローズ外構
セミクローズ外構は、オープンとクローズの中間的なスタイルです。プライバシーを確保したい部分は塀や植栽で隠し、その他の部分は開放的にするなどメリハリをつけられます。
特にリビングや浴室などの目隠しが必要な部分に焦点を当て、玄関周りや庭側は開放的にしておくことで、プライバシーと開放感を両立できるでしょう。家族構成や生活スタイルに合わせて調整しやすく、近年主流になりつつある外構スタイルです。費用相場は150万〜250万円程度となっています。
クローズ外構
クローズ外構は高めの塀やフェンスで敷地を囲い、プライバシーと防犯性を重視したスタイルです。外からの視線を気にせず庭やテラスでくつろげる魅力があります。
費用相場は200万~300万円程度と比較的高価ですが、その分安心感が高まります。小さな子どもやペットがいる家庭では、飛び出し防止など安全面でのメリットも大きいでしょう。ただし、平屋は高い塀があると圧迫感が生じやすく、日当たりや風通しにも影響するため、明るい色調や透過性のある素材を選ぶなどの工夫が必要です。
おしゃれな平屋の外観デザイン|施工事例と家づくりのポイントとはは、こちらの記事で詳しく紹介しています。
おしゃれな平屋の外観デザイン|施工事例と家づくりのポイントとは
平屋で機能的かつおしゃれな外構をつくる4つのコツ
建物とテイストを統一する
平屋の外構計画を立てる際は、建物と外構のテイストを統一しましょう。和風の建物には和の要素を、モダンな建物にはシンプルな外構を合わせます。外壁の色や素材と調和する色調・素材を選ぶと統一感が生まれ、洗練された印象になります。木目調の外壁には木材のフェンス、白い外壁には白系の石材・緑の植栽などが調和します。
素材にこだわる
外構の素材選びは、見た目と耐久性に影響する重要ポイントです。平屋の外観に合わせて木材・レンガ・タイル・自然石など最適な素材を選びましょう。ナチュラルな雰囲気には木材や自然石、モダンな印象にはコンクリートやガラスがおすすめです。複数の素材を組み合わせると奥行きや立体感が生まれ、魅力が高まります。
アプローチを活かして奥行き感を演出する
平屋は縦方向の高さが限られるため、横方向の広がりや奥行き感の演出が重要です。玄関までのアプローチは、奥行きを表現する絶好の場所です。直線的な配置で視線を誘導し、レンガや石畳に植栽を組み合わせれば、温かみのある景観と奥行きを感じさせます。照明も効果的に活用しましょう。
オープン外構・セミクローズ外構で開放感を演出する
平屋は建物が低く、クローズ外構だと圧迫感が出やすくなります。開放感を重視する場合は、オープン外構かセミクローズ外構がおすすめです。プライバシーが必要な部分だけ目隠しし、南側や庭を開放的にすることで、平屋の魅力を引き立てるバランスの良い外構になるでしょう。
カーポートの素材・デザインにもこだわる
カーポートは、平屋の外構において重要な要素です。広い敷地を活かすためには、屋根の形状や素材、色にこだわることがポイントです。例えば、モダンな印象を与えるために、ガルバリウム鋼板の屋根を選ぶと良いでしょう。また、木材を使用した温かみのあるデザインも人気です。色は、外壁や庭の色調に合わせることで統一感を出すことができます。カーポートのデザインは大きいため、外観の印象を大きく左右します。おしゃれで機能的なカーポートを作ることで、家全体の魅力を引き立てられます。
おしゃれな平屋の家づくり モダンなデザインや施工例を紹介は、こちらの記事で詳しく紹介しています。
おしゃれな平屋の家づくり モダンなデザインや施工例を紹介
平屋の外構づくりで失敗しないポイント
平屋の外構は、見た目の美しさだけでなく将来を見据えた計画が大切です。多くの方が後悔するメンテナンスの大変さや、防犯面の不安を解消するためのポイントを以下で解説します。
メンテナンス性に配慮する
美しい外構を長く保つには、メンテナンスの負担を考慮した計画が必要です。多くの植栽は見た目が豊かになる反面、草むしりや剪定が欠かせません。木材も定期的に塗装を施す必要があるため、手入れが簡単な常緑植物や雑草が生えにくい舗装、耐久性の高い素材を選ぶなど、長期的な視点での選択を心がけましょう。
防犯面に考慮する
平屋は全ての窓や出入り口が地上階にあり、2階建てより侵入リスクが高いため防犯対策が重要です。具体的には以下の対策が効果的です。
- センサーライトや防犯カメラを設置する
- 窓の近くに刺のある植物を植える
- 砂利道で足音が出るようにする など
高い塀で囲みすぎず、植栽を活用するなど景観との調和も考慮しましょう。
外構工事費も予算に組み込む
平屋の外構づくりでは、外構工事費を予算にしっかり組み込むことが重要です。建物の設計に重きを置くあまり、外構の予算を後回しにすると、最終的に必要な要素を削らなければならない場合があります。たとえば、駐車スペースや庭のデザインを妥協すると、住環境が損なわれることもあるため、全体のバランスを考えた予算配分が求められます。
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平屋を建てるなら外構にも配慮した家づくりが重要
平屋の外構づくりでは、建物との調和を意識したトータルコーディネートが重要です。テイストに合わせた素材選びやアプローチの工夫、適切な外構スタイルで平屋の魅力を最大限に引き出せます。長く快適に過ごすためには、メンテナンス性や防犯面にも配慮しましょう。
コラボハウスでは設計士が直接対応し、平屋の設計から外構まで一貫してサポートします。無料相談会も開催していますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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