コラム
中庭のある平屋の間取りは後悔する?
メリットや注意点、施工事例を紹介
家づくり
2025.09.04

中庭のある平屋は、おしゃれで開放的な住まいを求める方にとって理想の間取りの一つです。自然光がたっぷり入り、風が心地よく通る空間は、日々の暮らしを特別なものにしてくれます。
その反面「建築費が高くなる」「居住スペースが削られる」といった注意点があるため、住宅づくりに関して不安を抱く方もいるでしょう。
本記事では、平屋に中庭をつくるメリット・デメリットや、失敗を防ぐための注意点、実際のおしゃれな施工事例まで徹底解説します。これから家づくりを始める方や、間取りに悩んでいる方はぜひ最後までご覧ください。
平屋に中庭をつくるメリット
ここでは、日々の暮らしを快適に彩る中庭つきの平屋のメリットを紹介します。中庭付き平屋の魅力をお伝えするので、ぜひ参考にしてください。
日当たり・風通しがよくなる
平屋は構造上、中央部分が窓から遠く、光や風を取り込みにくい傾向があります。しかし、中庭を設けることで、複数の部屋が窓に接するようになり、家の中全体に光と風を届けられます。どの部屋にも光が差し込み、風通しの良い快適な空間を実現できるのが魅力です。
プライバシーを確保した屋外空間をつくれる
中庭のタイプによるものの、周囲が建物の壁に囲まれているため、外部からの視線を気にせず過ごせるプライベートな空間を実現しやすいです。特に、ロの字型は四方を壁で囲うため、周囲からの視線が完全にシャットアウトされ、安心感が高い設計になります。小さな子どもやペットを安心して遊ばせたり、BBQを楽しんだりできるのも魅力です。
開放的な空間になる
中庭を設けると室内から外へ視線が抜け、実際の面積以上に広く感じられるのも魅力のひとつです。プライバシーが守られるため、窓やカーテンを開け放しても周囲の視線が気になりません。また、洗濯物を屋外に干すことも可能です。
おしゃれな外観デザインになる
中庭のある平屋は、個性的でデザイン性の高い外観を演出できます。開放感のある空間は来客時にも映え、ゲストに驚きと感動を与えて特別な時間を演出してくれるでしょう。
平屋に中庭をつくって後悔しやすいポイント
平屋に中庭を設けると、建築費やメンテナンス負担の増加など注意すべき点もあります。ここでは、平屋に中庭をつくる前に知っておきたい、後悔しやすいポイントをまとめました。
建築費が高くなる
中庭は壁で囲む構造のため、外壁面積が増えて資材や工事費がかさみやすいです。建物の形状も複雑になりやすく、一般的な四角い平屋住宅と比べて設計や施工に手間がかかり、費用が高くなる傾向にあります。
掃除やメンテナンスの手間がかかる
中庭は壁で囲まれているため、風でゴミや落ち葉が溜まりやすい構造になりがちです。植栽がある場合は定期的な手入れが必要なほか、美しい景観を保つには排水溝の掃除も含めた日々のメンテナンスも欠かせません。
居住スペースが狭くなる
平屋に中庭をつくると、その分だけ居住スペースが削られます。敷地に十分な広さがない場合は延床面積も制限されてしまうため、必要な部屋数や収納を確保するのが難しくなる可能性があります。中庭よりも室内で過ごす時間が多いので、居住スペースが狭いと暮らしにくさを感じるかもしれません。
湿気がこもりやすい
中庭は周囲を壁に囲まれているため、排水対策が不十分だと雨水が溜まりやすく、湿気がこもりがちです。湿気はカビや害虫の発生につながり、せっかくのおしゃれな景観を損なう原因になります。湿気によるトラブルを防ぐためには、入念な排水計画と定期的な清掃が重要です。
断熱性の低下につながる
中庭をつくると窓が増え、外気の影響を受けやすくなります。特に、中庭に面して大開口窓を採用すると断熱性能が低下し、夏は暑く冬は寒さを感じやすくなる可能性があります。冷暖房効率が下がり、光熱費が高騰する原因になる点にも注意が必要です。
生活動線が長くなる
中庭を間取りの中心に配置すると、部屋間の移動距離が長くなり、効率的な生活動線を確保しづらくなる可能性があります。家事効率が悪くなって作業に時間がかかったり、身体に負担がかかったりするかもしれません。
使用頻度が減っていく
外観のおしゃれさを重視して中庭を設けても、徐々に使用頻度が少なくなり、必要性を感じにくくなる場合があります。用途を明確にしないままつくってしまうと、いざ使いたいときにコンセントや照明などの設備がなく、不便に感じるかもしれません。
平屋に中庭をつくる際のポイント
中庭のある理想の平屋を建てる際は、土地の条件や用途、広さ、メンテナンス性を考慮した設計が欠かせません。ここでは、後悔のない家づくりのために知っておきたい、中庭のある平屋をつくる際の重要なポイントを解説します。
その土地の気候や周辺環境を考慮して形状を決める
中庭のある平屋は、住む地域の気候や周辺環境に合わせて形状を選ぶことが大切です。コの字型・ロの字型・L字型はそれぞれ採光性や通風性、防犯性などに違いがあります。立地条件によって向き不向きのタイプがあるため、施工業者と相談しながら最適な形状を決めるようにしましょう。
中庭の用途を明確にして広さを決める
中庭をつくる際は、具体的な用途を明確にしておくのがおすすめです。中庭の活用方法は、ガーデニングや子どもの遊び場、セカンドリビングなどさまざまです。用途を明確にしておくことで自ずと必要な広さがわかり、居住スペースを圧迫せず使いやすい設計にできます。目的がないまま中庭をつくると居住スペースを圧迫して後悔の原因になるため、事前にしっかりと検討しましょう。
メンテナンス性や耐久性にも配慮する
中庭は屋外にあるため、美観を保つには定期的な手入れが欠かせません。植栽は成長が早すぎないものを選び、防草シートや砂利、コンクリート敷設で雑草や汚れを防ぐなど、比較的楽に管理ができる工夫をしましょう。素材も汚れがつきにくく目立ちにくいものを選ぶことで、掃除の手間を減らし、長く快適に使える空間を演出できます。
中庭のある平屋住宅の施工事例
中庭のある平屋住宅のバリエーションは多彩です。どのようなスタイルや間取りを選べば良いのか、迷っている方もいるかもしれません。実際に建築された中庭付き平屋の施工事例を3つ紹介しますので、参考にしてみてください。
セレクトショップ風ドレスルームがあるコの字の平屋
セレクトショップ風ドレスルームがあるコの字の平屋の施工事例を見る
海を切り取る旅館スタイルの平屋
瀬戸内海を一望する、旅館のような佇まいの平屋です。家中どこにいても美しい景色を堪能できる間取りは平屋の強みですが、特にダイニングに続くウッドデッキの中庭は印象的です。写真に収めたくなる綺麗で穏やかなパノラマが目の前に広がり、家にいながらリゾートにいるかのような特別感を漂わせています。自然体で素朴ながら、贅沢な空間です。
内と外を土間がつなげる平屋
別荘のように洗練された雰囲気の平屋です。スタイリッシュな外観もさることながら、特に目を引くのは庭と室内の境界を曖昧にする土間のリビングです。LDK一面の窓と土間がつながり、庭の景色を室内へ取り込むことで、空間全体に広がりを生み出しています。
平屋に中庭をつくってより豊かな住空間を実現しよう
中庭のある平屋は、おしゃれな外観や開放的な空間を演出できる魅力ある間取りです。せっかくのマイホームを建てて後悔しないためにも、施工実績が豊富な建築会社に依頼することをおすすめします。
コラボハウスでは、間取りに関する要望を設計士に直接届けられるため、理想的な住まいを実現しやすいです。無料相談も行っていますので、ぜひお気軽にご相談ください。
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