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切妻屋根とは?構造やデザインまで
わかりやすく解説!施工事例も紹介

家づくり

2025.03.20

切妻屋根とは?構造やデザインまでわかりやすく解説!施工事例も紹介

切妻屋根は、日本家屋からモダンな洋風住宅まで幅広く採用されている、最もポピュラーな屋根形状の一つです。そのシンプルなデザインと機能性は、初めて家を建てる方や建て替えを考えている方に適した選択肢といえます。

とはいえ、「切妻屋根とはどのような形状なのか?」「他の屋根と何が違うのか?」「コストや耐久性はどうなのか?」といった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。本記事では、切妻屋根の基本構造、メリット・デメリット、選び方のポイントを分かりやすく解説します。ぜひ参考にしてください。

切妻(きりづま)屋根ってどんな屋根?

切妻(きりづま)屋根ってどんな屋根?

切妻屋根は、2枚の勾配屋根を組み合わせた三角形の形状が特徴で、本を半分開いて伏せたような形をしています。屋根の頂部には「棟(むね)」が走り、三角形の側面を「妻側」、長辺が見える側を「桁側」と呼びます。シンプルな構造で雨水を左右に効率よく排水できるため、耐久性が高く、日本家屋からモダン住宅まで幅広いデザインに採用される屋根です。

寄棟(よせむね)屋根との違い

切妻屋根と寄棟屋根の違いは、形状と機能性にあります。切妻屋根は2面の勾配屋根を組み合わせたシンプルな構造で、施工しやすくコストを抑えやすいですが、風の影響を受けやすい側面があります。一方、寄棟屋根は4面の屋根が全方位に広がり、強風や雨風を分散させるため、耐候性が高く、高級感のあるデザインが魅力です。ただし、施工が複雑で費用が高くなりやすい点がデメリットといえます。
どちらの屋根にするかは、地域の気候条件、家のデザイン、予算を総合的に考慮して選ぶとよいでしょう。

片流れ屋根については、こちらの記事で詳しく紹介しています。

片流れ屋根でつくるおしゃれな家|実例で見る平屋・モダン・シンプルデザイン

切妻屋根のメリット

切妻屋根のメリットは、シンプルな構造で施工コストを比較的安く抑えられる点です。また、防水や塗装などのメンテナンスが容易なため、長期的な維持管理がしやすい屋根といえます。屋根勾配が高く、雨水や雪が自然に流れやすいので、排水性にも優れています。さらに、屋根の高さを活かして屋根裏スペースを収納やロフトとして活用できることも魅力の一つです。デザインの汎用性が高く、和風・洋風を問わずさまざまな住宅スタイルに適応できることも人気の理由といえるでしょう。

切妻屋根のデメリット

切妻屋根は構造上、風を受けやすい形状のため、台風や強風の影響を受けやすい点がデメリットです。屋根材の選び方や施工方法によっては雨漏りのリスクが高まる可能性もあるため、適切な施工が重要になります。特に積雪地域では、雪が片側に偏ることでバランスを崩しやすくなるため、勾配角度の調整や雪止めの設置が求められます。また、切妻屋根のシンプルなデザインは汎用性が高い一方で、個性的な外観を求める場合は物足りなさを感じるかもしれません。

切妻屋根で家のデザイン性をアップさせるためのポイント

切妻屋根で家のデザイン性をアップさせるためのポイント

ここでは、シンプルになりがちな切妻屋根の家をおしゃれに仕上げるために、押さえておきたい7つのポイントを紹介します。

屋根材や外壁との調和を意識する

屋根は建物全体の印象を大きく左右するため、外壁の素材や色味とのバランスを考慮することが大切です。例えば、モダンな外観にはシャープな印象のガルバリウム鋼板、伝統的な家には重厚感のある瓦が適しています。色選びでは、屋根と外壁の色を同系色でまとめると落ち着いた印象に、対照色を取り入れるとメリハリのあるデザインに仕上がります。

住まいの印象を左右する「正面」を決める

切妻屋根は見る角度によって印象が大きく変わるため、どの面を強調するかを慎重に考えることが重要です。屋根が三角に見える妻側を正面にすると、シンボリックで個性的なデザインになり、存在感が際立ちます。一方、水平ラインが強調される桁側を正面にすると、落ち着きのある安定した印象になります。道路や庭からの見え方、住宅の雰囲気や周囲の景観などを意識して、正面の向きを決めましょう。

立体感が生まれるように勾配を急にする

切妻屋根のデザイン性を高めるには、勾配を強めにして立体感を強調するのが効果的です。急勾配にすると屋根がより目立ち、建物全体に存在感が生まれます。特にモダンデザインの住宅と相性がよく、シャープで洗練された印象に仕上がります。また、雨や雪の排水性能も向上するため、耐久性の面でもメリットがあります。ただし、勾配を急にすると施工が難しくなり、コストが上がる点には注意が必要です。

軒の出を短くする

切妻屋根は、軒の出を短くするとデザイン性が向上します。軒を短くすることで屋根のシンプルな形状が際立ち、モダンでスタイリッシュな印象を演出できます。ただし、軒が短いと雨や日差しを防ぐ効果が減少するため、外壁の防水加工を強化したり、高性能の窓を選んだりといった対策が必要です。

他の屋根と組み合わせる

切妻屋根に他の屋根形状を組み合わせることで、建物に立体感と個性を加えられます。例えば、切妻屋根に片流れ屋根を組み合わせると、シャープでモダンな印象に。寄棟屋根と併用すると、安定感や高級感が強調され、重厚なデザインに仕上がります。用途やデザインの意図に応じた組み合わせによって、住宅の外観をより多彩で魅力的に仕上げることが可能です。

外壁に木目調やアクセントカラーを加える

外壁材に木目調や暖色系のアクセントカラーを用いると、シンプルなデザインの切妻屋根に温かみや個性をプラスできます。また、切妻屋根のシャープな印象を和らげるために、焼杉などの自然素材を外壁材に使用するのも効果的です。杉を焼いて表面を炭化させた焼杉は、耐久性・耐火性に優れ、古くから和風住宅の外壁に使われてきました。近年はモダンスタイルの建物にも多く採用されています。

照明や植栽と組み合わせる

切妻屋根の美しさを引き立てるために照明を利用しましょう。庭や外構に設置する照明には、夜間移動時の安全確保や防犯対策などの役割がありますが、昼間とは違ったおしゃれな雰囲気を演出するのにも役立ちます。例えば、植栽をバランスよく配置してライトアップすると、自然と調和したデザインが実現し、建物全体に温かみが加わります。こうした工夫を施すことで、切妻屋根の美しさをより際立てることができます。

切妻屋根の施工事例4選

ここからは、コラボハウスが手掛けた切妻屋根の家の施工事例を紹介します。

モダンな切妻屋根の家

モダンな切妻屋根の家の外観

モダンな切妻屋根と、上下階で色の異なる外壁が印象的な家です。上層はダークカラーの金属サイディング、下層は白の塗り壁で仕上げ、色と素材のコントラストが立体感を生み出しています。適度な勾配の切妻屋根はシンプルながらも存在感があり、洗練された印象を与えます。また、軒を低めに設計することで水平ラインが強調され、建物全体のバランスが引き締まり、落ち着いた雰囲気に仕上がりました。

モダンな切妻屋根の家の施工事例を見る

ダークトーンの外壁と木目調がアクセントになった切妻屋根の家

ダークトーンの外壁と木目調がアクセントになった切妻屋根の家の外観

縦に張った焼杉の外壁が切妻屋根のシンプルな形状を引き立て、スタイリッシュな印象を与える家です。バルコニーの壁には明るい木目調を採用し、モノトーンデザインに温かみをプラス。さらに、植栽を効果的に配置することで、都会的でありながらも落ち着いた雰囲気のある住まいに仕上がりました。

ダークトーンの外壁と木目調がアクセントになった切妻屋根の家

大胆な赤い外壁が印象的な切妻屋根の家

大胆な赤い外壁が印象的な切妻屋根の家

屋根と外壁を同じ色と素材で統一し、モノリシック(統一感のある)美しさを強調しています。正面に妻側を見せることで、切妻屋根の特徴的な三角形が際立ち、シンプルながらも存在感のある外観です。バランスよく配置した植栽が自然と調和し、建物の鮮やかな赤を引き立てながら温かみのある雰囲気を作り出しています。

大胆な赤い外壁が印象的な切妻屋根の家の施工事例を見る

和モダンな切妻屋根の家

和モダンな切妻屋根の家の外観

伝統的な日本家屋の要素を現代的にアレンジした、魅力的なデザインの家です。黒い焼杉と温かみのある黄色い塗り壁が美しく対比し、落ち着きと個性を両立させています。切妻屋根はシンプルな形状ですが、屋根材や木格子の使い方で高級感を演出し、洗練された印象に。また、軒の深さが強調されており、夏の日差しや雨風を防ぎつつ、快適な住環境を保つ工夫がされています。

和モダンな切妻屋根の家の施工事例を見る

日本の住宅で人気がある屋根

日本の住宅で人気のある屋根には、切妻屋根以外にも寄棟屋根、片流れ屋根、陸屋根(フラット屋根)があります。それぞれの特徴を以下にまとめました。

形状 特徴
寄棟屋根 ・四方向に傾斜する屋根
・安定感がある
・雨や風を効率よく分散できるため耐候性が高い
・和洋どちらのデザインにも合う
片流れ屋根 ・一方向に傾斜する屋根
・太陽光発電パネルが設置しやすい
・シンプルで現代的な印象
陸屋根(フラット屋根) ・平らな屋根
・屋上スペースを活用できる
・都市部の住宅や商業施設で採用されることが多い

これらの特徴を押さえ、用途に応じた屋根形状を選択することが、家づくりの満足度を高めるポイントとなります。

切妻屋根を採用する際のポイント

切妻屋根を採用する際は、デザイン性と地域の気候条件を考慮することが重要です。デザイン面では、切妻屋根のシンプルな外観は和風・洋風問わず幅広い住宅スタイルに調和します。ただし、周囲の景観とのバランスを考慮することが大切です。
また、積雪地域や強風が多い地域では、屋根勾配の調整や耐久性の高い屋根材を選ぶなど、気候に適した設計が必要です。これらを考慮することで、機能性と美しさを兼ね備えた切妻屋根の家を実現できます。

コラボハウスで叶える、理想の切妻屋根の家づくり

コラボハウスで叶える、理想の切妻屋根の家づくり

切妻屋根のシンプルな美しさと高い機能性は、幅広い住宅デザインに対応します。コラボハウスでは、伝統的な日本家屋風からモダンでスタイリッシュなデザインまで、理想に合わせた家づくりが可能です。気候条件や土地の特性に合わせた設計提案、耐久性の高い屋根材の選定など、設計士が徹底的にサポートします。デザイン性はもちろん、安全で快適な住まいが実現します。細部までこだわった、あなただけの特別な家を手に入れたい方は、ぜひお気軽にコラボハウスにご相談ください。