家づくり先輩ルポ

先輩ルポ
愛媛県伊予郡松前町 I様邸
建てて3年、美容師夫婦が
大手メーカーよりコラボハウスを選んだ理由
のどかな田園風景に、ぽつりぽつりと閑静な住宅街が広がる一帯。少し狭い道を、田畑のなかを抜けるように車で進むと、昔ながらの家々のなかに、ぱっと目を引く家がありました。
上品な塗り壁の外観、芝生の庭にセンスよくまとめられた植樹、幾何学模様の透かしが目にも楽しいコンクリートのブロック塀。
どこか「ひと味違う」と思わせるその家は、周囲の景観に馴染みながらも、ひと際存在感を放っていました。
目指したのは、ショップみたいな「家らしくない家」

この家に住むのは、愛媛県内で美容師として働くご夫婦。小さなお子さんと3人で暮らしています。おふたりともインテリアやファッションに造詣が深く、確かな審美眼を持っています。
家づくりを考え始めたきっかけは、新しい家族が増えると分かったから。
当時は賃貸住宅に住んでいたので、将来お子さんが元気にはしゃいでも周囲の目を気にしなくてよい環境をと、一戸建てを建てることを決意。マイホームの建築は、人生に一度の大イベント。だからこそ、自分たちの理想を余すところなく形にしたいという思いが強かったそうです。
理想の家のイメージは、オシャレなアンティークショップのような「家らしくない家」。決して奇抜ではないけれど、訪れる人にセンスのよさを感じさせて、なおかつ生活がしやすい快適な家。そんな、デザインと住み心地のいいところ取りを目指したといいます。
モデルハウスが見せる“理想”と“現実”とのギャップ
家づくりにあたって、大手ハウスメーカー2社とコラボハウス、計3社で検討していました。大手ハウスメーカーのモデルハウスはどちらも、広々とした室内に選び抜かれた家具が並び、まるでラグジュアリーなホテルのよう。ご夫婦もひと目見て、素敵だと感じたといいます。
しかし、住宅展示場にあるモデルハウスは、さまざまなオプションや最新技術が並ぶとても豪華な仕様で、“建てた時点での最高傑作”であるケースが多いもの。
後日、実際に先輩オーナーが建てた家を見に行くと、案内されたのは、素敵ではない“普通の家”で、がっかり。「モデルハウスはすごかったのに、実際に家を建てるとこうなるのか」と、理想と現実とのギャップに驚かされたといいます。
リアルで理想どおりの「家らしくない家」との出会い
その後、おふたりがコラボハウスの設計士から紹介され、見学に行ったのは、愛媛県東温市にあるこちらの家でした。
白と木目を基調にしながらも、ひと味違うと思わせる洗練されたデザイン。小さなお子さんがいるご家族が、実際に住んで生活しているリアルサイズの家。さまざまな家を見学したなかで、おふたりが一番ときめいたのが、この家でした。等身大だけど、オシャレで理想に近い「家らしくない家」だと感じたそう。
こちらをお手本に、真似したポイントも多いといいます。トイレの内装、造作のテレビボードは「同じものを」とオーダーしました。見比べてみると、外観やアプローチ、洗面台の雰囲気など、この家のエッセンスがそこかしこに感じられます。
さらに、コラボハウスの好感度が上がった理由

I様「打ち合わせのとき、私が妊娠中だったんですが、コラボさんだけが私のことを労ってくれたんです。」
検討していた3社のなかで唯一、コラボハウスだけ担当者が女性だったそう。妊娠中だと気付くとすぐに、腰に添えるクッションを持ってきてくれたりと、身重の奥さまに対する細やかな気配りが、とてもうれしかったと、当時を振り返ります。
はじめてコラボハウスを訪れたときは妊娠中でしたが、打ち合わせの間にお子さんが生まれ、新居の引き渡しは三輪車に乗れるようになった頃。スタジオ(事務所)は、保育士のいるキッズスペースに加え、広くてキレイなトイレに、おむつ替えスペースを完備。お子さんが生まれる前も後も、安心して打ち合わせに集中できたといいます。
「こうすればよかった」3つのポイント

住んでみて気付いた「こうすればよかった」ポイントは3つ。
1つ目は、回遊動線。実際に住んでみると、「ここに入り口があれば、寝室からすぐにキッチンへ行けたのに」と思うように。
回遊動線は、まだ間取りやプランが定まっていない頃に、設計士に勧められていましたが、デザインを最優先に考えていたので、当時はあまり重要視していませんでした。
2つ目は、トイレ。3人家族でも、意外と“トイレ渋滞”が起こるといいます。30坪未満の平屋ならトイレは1つが主流ですが、2つあったほうがよかったと感じているそう。
3つ目は、収納のサイズ。キッチンまわりの造作収納は、いずれも棚板がすべて固定されています。いざ使ってみると、高さが数センチほど微妙に合わず、A4サイズのプリントやファイルボックスが入らないことが発覚。「中に何をしまうか」まで具体的に考えてから棚の高さを決めるか、高さを自由に変えられる可動棚にしたほうがよかった、とI様は語ります。
思いをとことん叶えたからこそ、すべてが愛おしい我が家


家全体のテイストは、オシャレなショップを思わせるアンティーク調がベース。加えて、おふたりの“好き”や“お気に入り”、“実現してよかったこと”が、この家にはたくさん詰まってあふれています。
理想の塗り方ができる職人さんを指名して仕上げてもらったツートンカラーの外壁、沖縄から取り寄せた幾何学模様の「花ブロック」、外と内との一体感を感じられる大開口の窓、リビングでひと際目を引く三方向へ広がるレッドシダーの勾配天井、シャビーな色合いで足触りのよいアカシアの床に水回りを彩るヘキサゴンタイル。
キッチンまわりの収納扉は、何度も塗装を重ねてアンティークらしい質感を高めています。
ご夫婦それぞれの個室も兼ねて作った2つのウォークインクローゼットは、片方はファミリークローゼットとしても使え、洗面脱衣室からすぐに衣類をしまえるので便利だとか。
「友だちに聞かれたら、自然とコラボさんを紹介しています」


そして、大開口の窓があるにも関わらず、夏も冬もエアコン1台だけで快適に過ごせているそう。一日中つけっぱなしでも電気代が意外とかからず、断熱性能の高さを実感しているといいます。
来客を招くことも多く、遊びに来た友人たちからは、「お店みたいでオシャレ」と驚かれたり、「玄関の壁紙の品番教えて」と聞かれたり、うれしい反応が多いのだとか。かつて設計士から紹介された家を参考にしたこの家もまた、未来のオーナーさんたちの“真似したいお手本”になっています。
House Gallery
こちらのお客さまの
施工実例
愛媛県
アンティークショップみたいな平屋