家づくり先輩ルポ

先輩ルポ
愛媛県東温市 谷川様邸
人が集まるカフェ風の家
11年住んでも“ずっと好き”な理由(わけ)
温かみのある木のドアを開けると、芳しいコーヒーの香りがふわっと漂います。
壁面や土間のやわらかなグレーを基調に、レッドシダーの赤みを帯びた木目、キッチンカウンターにあしらわれたさわやかな水色のタイル、テーブルフラワーや観葉植物、窓の外に広がる植樹のグリーンが、さりげなく室内を彩ります。
上品で洗練された空間に、取材スタッフからは思わず感嘆の声が上がりました。
土曜日だけオープンしている自家焙煎コーヒー豆の店


愛媛県東温市、住宅街の一角にひっそりと佇む「MOUNTAIN STREAM(マウンテンストリーム)」。 自家焙煎のオーガニックコーヒー豆と、コーヒーに合うパンや焼き菓子、オーガニック食品を取り扱う自宅兼店舗です。
お店として開いているのは、土曜日だけ。東温市内や近隣の松山市をはじめ、愛媛県内外から美味しいコーヒーやオーガニック食品を求めてお客さまが来られるそうです。
土間リビングの中心に据えられた大きなテーブルは、さながら“憩いの場”。友人たちが遊びに来たり、お客さまが腰を掛けたり。訪れる人はみな、谷川さんが手ずから淹れるコーヒーを片手に、 穏やかで心地よいひとときを楽しんでいるといいます。
思い切った土間リビング、屋根裏のようなプライベートスペース

店舗として開放しているのは、1階のLDK。
友人やお客さまが靴を履いたまま気軽に出入りできるよう、LDKは思い切って、玄関からひとつながりの土間リビングに。深いグレーのモルタルの土間に木目の温かみと落ち着きが感じられ、カフェ風の居心地よい空間になりました。大きなテーブルを囲んでコーヒーのテイスティングをしたり、おしゃべりに花を咲かせたり、隠れ家カフェで過ごしているかのようにまったりと長居してしまう人も多いのだとか。
平日は自宅、土曜日は店舗。2つの顔を持つからこそ、“誰にとっても良い印象を与えること”を重視しました。そのため、いつでもスッキリと片付けやすく、生活感を見せない工夫を随所に施しています。
キッチンの背面収納は冷蔵庫まですっぽりと隠せるようにしたり、同じく1階にある洗面所や浴室は、土間にいる人の視界に入らない位置にしたり。また、担当の設計士さんからの提案で、掃除がしやすいようコンセントは目立たない位置に多めに配されています。

2階はプライベートスペース。テレビのあるセカンドリビング、ご夫婦の寝室として作った小上がりの和室、お子さんの個室があります。経年変化で色つやが深まったパインの無垢床が広がり、三角屋根の勾配を生かした屋根裏部屋のようなおこもり感が心地よい空間です。
必要な居室だけをぎゅっとコンパクトにまとめた間取りは、“谷川モデル”として何軒も建ったらいいのに、なんて話すほど、大のお気に入り。実は、コラボハウスが発行する書籍『間取りのお手本』にも掲載されています。「この家ですよね?」と本を持って、なんと広島県から来られた方もいたとか。
コラボハウスとの出会いが、あこがれが現実にぐっと近付いた瞬間

この家に住む谷川さん。ご主人とお子さんの3人で暮らしています。
谷川さんが焙煎に興味を持ったのは、学生時代にコーヒーショップでアルバイトをしていた頃。卒業後は一般企業に就職したものの、ずっと自家焙煎のコーヒー店を開業したいという思いを温め続けていました。
家づくりの経緯は全部覚えていると話すほど、とても印象深かったといいます。
はじめてコラボハウスを訪れた日。実は、打ち合わせで、“コーヒー店を開きたい”ふんわりとした夢を伝えると、当時の社長から「そう言う方って、ずっとやらないものなんですよね」と、笑顔でバッサリ。
谷川さん「でも、たくさんのお客さまを見てきたからこその言葉。『夢がある人は多いけれど、なかなか動かないものなんだ』と。あの時『いいね』なんて言われていたら、きっと私たち動かなかったと思います。」
この言葉でかえって、やる気に火がついた谷川さん。この日から、「絶対に開業する」「コラボハウスに家づくりをお願いしよう」と、強く思うようになったといいます。
後日、2回目の打ち合わせで、「プロジェクトに参加させてください」と、その思いを汲んでくれた担当設計士との出会いが、漠然とした夢を確かな現実へと一気に引き上げてくれました。
―もし、当時の自分にアドバイスできるとしたら、何を伝えたいですか?
谷川さん「10年後も楽しいと思えるから、設計を楽しんで。『不安がらなくて大丈夫』と声をかけたいです。」
それは、夢、悩み、細かな好み、すべてをさらけ出せたから

家づくりの過程で思ったことや気付きは、どんな小さなことでも漠然としていても、すべて設計士へ伝えていたそう。
たとえば、予算オーバーで悩んだときは、塗り壁のような質感の“高見え”する壁紙を探してくれたり、2階のカスタマイズを最小限にしたり。やりたいことを最大限尊重しながらメリハリの利いた、賢く費用を抑える方法を一緒に考えてくれたといいます。
打ち合わせ中はよく、「実際にお店を開いたらどんなことがしたいか」をシミュレーションしながら進めていたそう。マイホームとともに夢が現実に近づくのを実感でき、寝ても覚めてもずっとワクワクが止まらなかったといいます。
谷川さん「カッコつけずに、家に対する思いや要望をすべて伝えたのが良かったんだと思います。伝えたことは、コラボハウスさんがきちんと叶えてくれました。」
開業は、引き渡しから約2年後。LDKの奥にひと際存在感を放つ焙煎機が置かれ、長年の夢がついに叶えられました。かねてより、北欧にあるコーヒーショップのような“コーヒーとクロワッサンが提供できるお店”にあこがれていたそう。コラボハウスを通して、松山市にある地元ベーカリー「アルムのパン」と提携でき、あこがれは瞬く間に現実に変わりました。
もう一度家を建てるとしたら、一つだけ変えたいこと


引き渡しから10年以上経つとは思えないほど、室内はとてもキレイ。無垢の床をワックスがけしたり、 塗料を取り寄せたり。取材当日も、洗面所の床をどうメンテナンスすべきか、具体的な作業内容を交えて相談していました。コラボハウスの定期点検だけでなく、ご自身でもこまめに掃除や手入れを行い、大切に住まわれていることが分かります。
ショップロゴのモチーフも、もちろんこの家。「もう一度家を建てるとしたら?」と聞くと、「同じ家を絶景の場所に建てたい」と言うほど、今でもこの家が大のお気に入りだと語ります。 好みの雰囲気やデザイン、欲しい設備、住んだあとのイメージ、叶えたい夢…。新居にかける思いをすべてさらけ出したからこそ、11年経ってもずっと愛着が持てるマイホームができ上がりました。
House Gallery
こちらのお客さまの
施工実例

愛媛県
三角屋根の珈琲ラボ