腕きき職人ルポ
アートの要素をプラスして
暮らしをカラフルにしたい
タイル職人/尾筋 有起

現在70件以上の会社と提携し、住宅から店舗まで外構、エクステリア、左官業など手掛けている。
タイル職人の父とともに仕事を始めたころ、今の状況からは想像し得ないことに直面した。
「景気悪化のため仕事がゼロになってしまったんです。もうダメかなって辞めようと思いました」。
それでも、もうひと踏ん張りと、飛び込みで営業をし、タイル職人以外の仕事も請け負った。あのときの真の凄さが「今」に繋がっている。
「ほぼ1日、せいぜい3日ほどで一つの現場を終わらせていくので日々目まぐるしい。忙しいですがありがたいですよね」。
そんな尾筋さんには夢がある。
「タイルは、トイレやお風呂、キッチンなど汚れる場所に用いられるイメージが強いのでそれを払拭していきたい。タイルの魅力は色味や素材感が多彩で、いろいろな表現ができる。現在、女性スタッフが修業中で、タイルの色合わせにも好奇心を持って携わってくれるので、お客様への提案などこれからの活躍ぶりに期待しているんです」。
“仕事も遊びも楽しく!”の尾筋さんから生まれるユニークな発想で、暮らしはさらにカラフルに彩られていく。
タイル職人
尾筋 有起 Osuji Yuuki
1977年生まれ。香川県さぬき市出身。オスジタイル工業代表。プライベートでは、3人のお子さんの父親。「仕事も遊びも思いっきり楽しみたい」と、フットサルやサッカーの社会人チームに所属、試合に出場するなど公私ともに充実した日々を送る。