腕きき職人ルポ
「自分の動きで、結果を出したい」
納得できる道で家づくりを楽しむ
大工/山下 雅法

「お前、大工にならないか」。
大阪で現場監督をしていた山下さんは、現場をともにした大工の棟梁から見出されたことで人生が大きく変わった。
「現場監督って実際に手を動かすことはなく、職人に指示を出すことがメインなんですが、次第に自分の手で建築したい想いが強くなっていったんです」
と、転身を決める。23歳で弟子入りしてからは、技術や知識すべてのことが素人。厳しい言葉をもらうこともあったが、仲間と切雄琢磨しながら自分の技を高めた。
その後、独立。ライフステージの変化に伴い地元・香川県へ戻り、知り合いの紹介でコラボウスの家づくりに携わるようになった。
「造作が多く、部屋割りの工夫が特徴的ですよね。間仕切りも単純な方が作業しやすいけれど、まずそんなデザインはない(笑)。だから楽しいんでしょうね」。
若いころを振り返ると、良くも悪くもガツガツしていたという。
「体力もあったし、職人意識も強かった。今は良い意味で力が抜けた感じですね」。
職人歴30年余り、丁寧な作業とお客様の心地よさを大切にすることはずっと変わらない。
大工
山下 雅法 Yamashita Masanori
1970年生まれ。香川県仲多度郡琴平町出身。雅工務店代表取締役。大阪で現場監督・大工を経験した後、「地元で自分らしい家づくりをしたい」と香川県へ戻る。趣味はゴルフで、忙しい日常から離れ、コラボハウスのスタッフや職人とコースを回ることが楽しいそう。