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住宅ローンとは?
基本の仕組みや金利の種類などをわかりやすく解説

お金について

2025.12.10

住宅ローンとは?基本の仕組みや金利の種類などをわかりやすく解説

マイホームを手に入れるには、まとまった額の費用が必要になるため、住宅ローンを利用するのが一般的です。一方で、「どのローン・金融機関を利用するのがベストなのか」「利用条件はあるのだろうか」といった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、住宅ローンの仕組みや種類、金利タイプ、借入要件など、お金を借りる前に知っておきたいポイントをまとめて解説します。住宅ローンを適切に利用するために、ぜひご活用ください。

住宅ローンとは

住宅ローンとは、住宅を購入したり建てたりする際に利用する、住宅取得のための専用ローンのことです。マンションや戸建てを購入する際、ほとんどの方が住宅ローンを利用して融資を受けることになります。

住宅ローンは新築だけでなく中古住宅の購入にも利用でき、さらにリフォーム時の借入やローンの借り換えなども可能です。そのため「借り換えローン」「住み替えローン」「建て替えローン」「リフォームローン」「諸費用ローン」など、目的別の住宅ローン商品がラインナップされています。ローン商品の名称や詳細な内容は金融機関によって異なるものの、住宅取得用の融資であることに違いはありません。

住宅ローンの種類

住宅ローンにはいくつか種類があるため、まずはそれぞれの特徴を把握しておきましょう。以下で、主な住宅ローンの概要を解説します。

民間金融機関の融資

都市銀行や地方銀行、信託銀行、ネット銀行、信用金庫といった民間の金融機関が取り扱う住宅ローンです。金融機関ごとにさまざまなローン商品があり、それぞれ金利タイプや手数料などが異なります。また、条件に応じて独自の特典やサービスが設定されていることも少なくありません。商品の種類が豊富で、ニーズに合ったものを探しやすいのも特徴の一つです。なお、民間金融機関のローンを利用する場合は、原則として団信(団体信用生命保険)への加入が必須です。

財形住宅融資

財形住宅金融に出資している企業に勤務中で、なおかつ財形貯蓄をしている従業員が利用できる住宅ローンです。財形貯蓄を1年以上にわたって継続していること、50万円以上の残高があること、といった要件が定められています。借入できる額は、財形貯蓄残高の10倍(最高で4,000万円、住宅取得に必要な額の90%まで)です。金利は5年固定金利制で、5年ごとに見直されます。

社内住宅融資

企業が従業員の住宅取得支援のために独自に設けている住宅ローンです。内容は企業によって異なり、企業が直接融資をするタイプもあれば、提携先の金融機関と契約のうえで利子の一部を補助するタイプもあります。また、財形住宅融資を社内住宅融資として提供するケースも少なくありません。

福利厚生の一環として提供されているため、審査や金利の面で有利なことが多いものの、退職時には一括返還するのが一般的です。転職を前提としている方には使いづらい側面もあるため、ほかの選択肢も考慮するとよいでしょう。

フラット35

民間金融機関と住宅金融支援機構が提携して提供する住宅ローンです。借り入れ期間は最長35年で、金利タイプは全期間固定金利となっています。金利が変わらないため、長期にわたる返済計画やライフプランを立てやすいのが特徴です。申し込みや相談については、提携する民間金融機関が窓口となっています。また、団信の加入は任意のため、健康上の理由で団信に加入できない方も使いやすいのが特徴です。

住宅ローンの返済方法

住宅ローンは、基本的に長期にわたって返済していくことになるため、返済計画が毎月の家計にも大きく影響します。ここでは、住宅ローンの主な返済方法について解説していきます。

元利均等返済

元利均等返済は、毎月の返済額が返済期間を通して原則一定になる返済方法です。毎月の返済額が変わらないため、資金計画や返済計画が立てやすくなります。

返済当初は利息の割合が大きく、返済が進むにしたがって元金の割合が増える仕組みです。元金の減りが遅く、借入残高が多い状態が長く続く点が特徴です。そのため、返済総額は元金均等返済よりも多くなります。返済開始時の負担を軽減できる一方で、最終的な利息の総額が元金均等返済よりも高くなる点に注意が必要です。

資金計画の立て方ガイド | 住宅購入時の注意点やローン活用法を紹介

元金均等返済

元金均等返済は、毎月返済する元金の額が一定で、借入残高に応じた利息が加わる返済方法です。返済開始時の返済額が最も高く、返済が進むにつれて返済額が少なくなっていきます。そのため、借入時に求められる契約者の収入の水準が高めです。

住宅ローンの返済開始は新居への入居時期とかぶることが多く、返済と入居に伴う初期費用で大きな出費となることも珍しくありません。一時的な費用負担が大きい一方で、元金の減りが早いため、最終的な総返済額は元利均等返済よりも低くなります。

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住宅ローンの金利タイプ

住宅ローンの利用時に気になることといえば、金利タイプです。返済計画を立てるにあたり、金利にはどのような種類があるのかを知っておきましょう。

全期間固定金利型

全期間固定金利型は、返済開始から完済までの全期間にわたって、金利が一切変わらないタイプです。借りた時点で金利が決まり、完済するまで契約時の金利で返済します。返済計画が立てやすいうえに金利上昇リスクも避けられるため、安心感があります。金利の低い時期にローンを契約すれば、完済まで低金利のままという点もメリットです。一方で、変動金利型と比べると金利が高めに設定されている傾向があり、その分総返済額が大きくなる可能性があります。また、返済期間中に市場金利が下がった場合でもその恩恵は受けられません。

固定金利期間選択型

固定金利期間選択型は、一定期間内の金利が固定されるタイプです。契約時に「2年」「3年」「5年」「10年」といった期間を選ぶと、その間は金利が変わらない仕組みになっています。固定期間が終了したのちは再度固定期間を選択するか、もしくは変動金利型を選択します。選択した期間中は原則として返済額が変わらないため、中期的な返済計画を立てやすいのが特徴です。

ただし、いずれ金利タイプの選択をし直すことになるため、ローン契約時には総返済額が確定しません。加えて、金利を見直すタイミングで金利が上昇していると、返済額が増えてしまう可能性があります。

変動金利型

変動金利型は、定期的に金利の見直しが行われるタイプです。通常、半年ごとに金利が見直されます。しかし、元利均等返済の場合は5年間返済額が変わらない「5年ルール」が採用されていることが多く、実際に返済額が変更されるまでは元金と利息の内訳の調整で対応するのが一般的です。一方で、元金均等返済の場合は「5年ルール」がなく、基本的に金利変動とともに返済額が見直されます。

返済期間中に金利水準が下がれば、返済額がローン契約時よりも少なくなりますが、金利が大きく上昇するとなかなか元金が減らなかったり、未払い利息が発生したりする可能性がある点に注意が必要です。

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住宅ローンの借入要件

住宅ローンを借りるには、契約者本人や購入物件に関する要件を満たさなくてはなりません。ここでは、主な要件の概要について確認しておきましょう。

借入者(契約者)

住宅ローンを取り扱う金融機関は、契約者が滞りなくローンを完済できるかどうかを重視します。契約者本人に関する一般的な要件の目安は、以下のとおりです。

  • 年齢:申込時18歳または20歳以上、65~70歳未満、完済時75~80歳未満
  • 勤続年数:1年(会社員・公務員)~3年(自営業など)以上
  • 年収:200万~400万円以上
  • 年収に対する返済比率:25~35%以下

その他、民間金融機関の住宅ローンは団信(団体信用生命保険)への加入も原則として必須となっています。

物件

住宅ローンを利用して建築・購入する物件に関する一般的な要件は、以下のとおりです。

  • 用途:住居専用住宅または店舗・事務所併用住宅(住居部分の割合が一定以上であること)
  • 床面積:延床面積50㎡以上
  • 建築基準:建築基準法などの法令に基づいて建築されている
  • 敷地条件:接道条件を満たす、市街化区域内、借地権ではない、など

ただし、詳細な要件についてはローン商品ごとに異なります。建築・購入予定のマイホームが要件を満たしているかどうか、事前に確認しておきましょう。

その他

契約者本人と物件以外では、融資率に関する要件も存在します。融資率は、物件価格のうちいくらをローンで賄うかを示すもので、物件価格の80~100%以内が目安です。融資率が高い(自己資金が少ない)場合は金利が高くなることもあるため、注意しておきましょう。

住宅ローンの審査・手続きの流れ

住宅ローンの諸手続きは、物件探しや建築計画と並ぶ大切なプロセスです。以下では、住宅ローンを申し込み、実際に融資を受けるまでの流れを解説します。

事前相談・ローンの選定

まずは、マイホーム資金がいくら必要なのか、無理なく返済できる借入額はどのくらいなのかを検討しつつ情報を集めます。金融機関の窓口に相談のうえ返済計画や融資条件などを確認し、希望条件に合うローンを探しましょう。金融機関に心当たりがない場合は、不動産会社や勤務先に紹介してもらえることもあります。

事前審査申し込み

物件をある程度絞り込んだら、不動産売買契約や建築請負契約を結ぶ前にローンの事前審査を申し込みます。事前審査の結果によって、住宅ローンをいくら借りられるのかを確認できます。事前審査では、物件情報に加えて本人確認書類や収入証明書類の提出が求められるのが一般的です。必要書類は、ローンの選定と並行して準備しておきましょう。事前審査の結果は、1日~1週間程度でわかります。

本審査申し込み

事前審査に通り、不動産売買契約や建築請負契約を締結したら、正式にローンを申し込んで本審査を受けます。本審査では、事前審査と比べて厳密な審査が行われます。物件の売買契約書や重要事項説明書、物件情報がわかる販売図面などの資料が必要になるため、確認のうえ揃えておきましょう。審査結果は、おおむね2週間~1ヶ月程度でわかります。

ローン契約

本審査を通過し、金融機関と正式にローンの契約を結ぶ際に最終的な借入額および返済期間、金利タイプなどが確定します。契約時に必要なものは、本人確認書類のほか、実印、印鑑登録証明書などです。また、返済用の預金口座がない場合は、ローン契約時にあわせてつくることになります。

融資実行

ローン契約締結後に融資が実行されると、金融機関から預金口座に入金が行われます。入金後、すみやかに物件の売主に代金を支払いましょう。融資実行時は、売主と買主、金融機関の職員、司法書士といった関係者が集まり、その場で確認しながら一連の手続きを済ませるのが一般的です。売主が無事に代金が振り込まれたことを確認後、物件の鍵が引き渡されます。

住宅ローン借入時の諸費用

住宅ローンを利用して融資を受ける際は、さまざまな諸費用がかかります。以下では、主な諸費用の概要と金額の目安について解説していきます。

印紙税

印紙税とは、金銭のやり取りに伴って作成する文書にかかる税金です。住宅ローンの場合、契約書に収入印紙を貼り付けて納税します。納税額は、借入額が1,000万円超5,000万円以下であれば2万円、5,000万円超1億円以下であれば6万円です。2027年3月31日までは条件を満たすと軽減措置が適用され、借入額が1,000万円超5,000万円以下は1万円、5,000万円超1億円以下は3万円です。なお、電子契約を利用する場合は紙の契約書がないため、印紙税はかかりません。

※参考:国税庁|印紙税額の一覧表(その1)第1号文書から第4号文書まで

ローン保証料

ローン保証料とは、住宅ローンの保証会社に支払う費用です。住宅ローンを契約する際、万が一返済ができなくなった場合に備えて保証会社と契約します。支払方法は一括で支払うか、金利に上乗せするかのいずれかです。支払額は保証会社によって異なり、借入額や借入期間によっても変動します。一般的には、数十万~100万円超になるケースが多いでしょう。

ローン事務手数料

ローン事務手数料とは、住宅ローンを契約する際に金融機関に支払う費用です。費用のタイプは、借入額に関わらず一定の金額を支払う定額型と、融資額に一定の割合をかけて算出する定率型があります。相場は、定額型の場合3万~5万円程度、定率型の場合は借入額の2.2%程度です。住宅ローンでは、事務手数料が低い代わりに保証料が高めに設定されているケースも多いため、事務手数料と保証料を合わせた総額で考えるようにしましょう。

登録免許税

登録免許税とは、土地や建物などの不動産の登記を受ける際にかかる税金です。住宅ローンを利用する際は物件が担保となるため、一般的に融資の実行や売主への入金と並行して登記の申請を行います。

例えば住宅ローンを利用して土地を購入し、新築の注文住宅を建てた場合は、土地・建物・抵当権設定にそれぞれ登録免許税がかかります。税率は土地が評価額の2.0%、建物が評価額の0.4%、抵当権が借入額の0.4%です。2027年3月31日まで(土地のみ2026年3月31日まで)は条件を満たすことで軽減措置が適用され、土地が1.5%、建物が0.15%、抵当権が0.1%となります。

司法書士報酬

司法書士報酬は、登記の手続きを司法書士に依頼する際にかかる費用です。相場としては、10万~20万円程度を見込んでおきましょう。ただし、具体的な費用は手続きの内容や依頼先によっても異なります。

なお、司法書士に依頼せずに自分で登記手続きを行えば、報酬の支払いは必要ありません。ただし、登記の手続きは煩雑で、万が一不備があると取引に遅れが出る可能性があるため、司法書士に依頼するのが一般的です。

住宅ローンを選ぶ際のポイント

住宅ローンは数十年かけて返していくケースが多いため、返済と生活の安定を両立させることが大切です。ここでは、住宅ローン選びでの重要なポイントを解説します。

無理のない返済計画を立てる

住宅ローンを利用する際は、無理のない返済計画を立てることが何よりも重要です。返済が生活を圧迫しないよう、収入と支出のバランスを考慮して借入額を算出しましょう。

返済額は毎月同じでも、転職・独立や子どもの進学といったライフステージの変化に応じて支出が増える可能性や、金利上昇、物価上昇といったリスクもあります。支出がある程度増えても返済が続けられるよう、念入りに計画を立てましょう。

定年までの年数を逆算して借入する

住宅ローンは数十年にわたって返済することが多いものの、できるだけ定年退職までにローン返済が終わるように設定すると安心です。定年退職後は収入が少なくなる可能性が高く、主な収入源となる年金だけではローン返済や生活資金が厳しくなりがちです。無理のない返済計画を立てつつ、できるだけ早く完済することを目指しましょう。

繰り上げ返済を活用する

返済期間を長く設定して月々の返済額を少なくすることで、無理のない返済をしやすくなります。しかし、返済が定年後まで続くと家計を圧迫しかねず、結果的に利息を多く支払うことにもなるため、定年までにローンを完済させることも考えましょう。そのためには、ボーナスが出たタイミングや退職金が入ったタイミングで、繰り上げ返済をするのがおすすめです。

情報収集を行い最適な住宅ローンの選択を

マイホームは「一生に一度」といわれるほどの大きな買い物です。住宅ローンを選ぶ際はまず情報を集め、返済しながらの暮らしをイメージしたうえで最適なものを選びましょう。

コラボハウス無料相談会では、間取りや資金計画に関することを家づくりの専門家にご相談いただけます。「予算内でやりたいことを実現できるかどうか知りたい」「家づくりや住宅ローンのプロセスについて知りたい」など、どんなことでもご相談ください。

住宅ローンに関するよくある質問

Q. 変動金利と固定金利はどちらが良いですか?

一概にどちらが良いとは言えません。金利の低さを重視するなら変動金利、将来の返済額を安定させたい場合は固定金利が向いています。ライフプランに合わせた選択が重要です。

Q. 住宅ローンの返済はいつから始まりますか?

一般的には、住宅の引き渡し後から返済が始まります。注文住宅の場合は、工事中に利息のみ支払うケースもあります。

Q. 住宅ローンを組む際に注意すべきポイントは?

金利だけでなく、返済期間、団体信用生命保険の内容、将来の収入変化まで含めて検討することが重要です。月々の返済額に余裕があるかを必ず確認しましょう。

Q.住宅ローン選びで失敗しないためには?

借りられる金額ではなく「返せる金額」を基準に考えることが大切です。住宅会社や金融機関だけでなく、第三者の視点も取り入れると判断しやすくなります。

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この記事を書いた人

Writer’s profile

岩永 真理

●監修者情報
IFPコンフォート代表
ファイナンシャル・プランナー(一般FP技能士・CFP®)

●その他保有資格
住宅ローンアドバイザー、スカラシップ・アドバイザー、ロングステイ・アドバイザーなど

●経歴
大手金融機関に入行後、証券・信託業務に10年以上従事。2010年よりファイナンシャル・プランナーとしての活動を開始。独立後は、相談(個人・法人社員向け)、マネーセミナー(行政・学校・法人社員向け)、執筆・監修を行う。お金まわり(金 融・税金・年金など)のわかりにくいことをわかりやすく伝えるように努めている。