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住宅ローン審査の基準とは?
審査の流れや落ちる理由、重要なポイントを徹底解説

お金について

2025.12.12

住宅ローン審査の基準とは?審査の流れや落ちる理由、重要なポイントを徹底解説

住宅購入を控えている方の中には、住宅ローンの申し込みにあたって「物件を決めるのが先?」「それともローンの審査が先?」と、わからないことも多いかもしれません。そもそも住宅ローンの審査に通るのか、不安もあるでしょう。

この記事では、住宅ローン審査の流れや審査基準、住宅ローンに通るためにできる対策などを解説します。ローンの審査に必要な事前準備を知り、スムーズな手続きを行いたい方はぜひ参考にしてください。

住宅ローン審査とは

住宅ローンの審査とは、家の購入に際してローンを借り入れようとする申込者に対し、銀行や信用金庫などの金融機関が融資の可否を判断するために行うチェック・審査のことです。

審査では、返済能力はどのくらいあるか、信用情報に問題ないか、購入する物件の価値はどのくらいかなどを総合的に判断し、融資額を決定します。住宅ローンの場合、事前審査と本審査の2段階に分けられるのが一般的です。

住宅ローン審査の流れ

住宅ローンの審査では、本審査以外にも事前審査や契約の締結など、いくつかのステップを踏む必要があります。具体的な流れを詳しく見ていきましょう。

事前審査を受ける

事前審査とは、住宅ローンをいくらまで借りられるのかを事前に把握するために行われる、簡易的な審査のことです。物件が決まっていない状態でも申し込みが可能で、仮審査とも呼ばれます。事前審査では、本人確認書類や収入証明書類のみの提出でよい場合が多く、結果が出るまでの期間も1日〜1週間程度と比較的短いことが特徴です。

本審査を受ける

事前審査に通り、物件の売買契約が成立したら、次は本審査を行います。本審査では、事前審査よりも詳細な契約者の情報が求められます。事前審査で提出した書類に加え、売買契約書や重要事項説明書、物件の図面などを提出するのが一般的です。本審査の結果が出るまで、2週間〜1ヶ月程度の時間を要します。

金銭消費貸借契約を締結する

無事に本審査を通過したら、金融機関との契約に移ります。契約前に借入額や金利、返済方法・期間などの最終チェックを行い、調整が必要な場合は交渉を行いましょう。契約内容をもとに、金融機関と「金銭消費貸借契約」を締結することで、住宅ローンの利用に同意したことになります。同時に、住宅ローン返済用の預金口座を開設します。

融資実行・物件の引き渡しを行う

住宅ローン契約締結後、およそ1週間で融資が可能となります。融資実行は、物件の引き渡しと同時に行われるのが原則です。返済用預金口座に借入金が入金され、その後すぐに売主に物件の残代金を支払います。同時に、所有権や抵当権の設定手続きを司法書士が行い、物件の鍵を買主が受け取ることで引き渡しの完了です。

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住宅ローンの審査基準

銀行が住宅ローンを貸してもよいかどうかを判断する基準は、多岐にわたります。ここでは、住宅ローン審査で特に重視される項目9つと、それぞれの詳細を解説します。

借入時・完済時の年齢

長期間の支払いが必要な住宅ローンでは、借入時や完済時の年齢を重視する傾向があります。一般的には、借入時の年齢が18歳または20歳、完済時の年齢が80歳前後に設定されていることが多いです。高齢で借り入れる場合、返済期間の短縮や連帯保証人の追加、自己資金の増加など、別途条件が求められることもあります。

健康状態

住宅ローンでは、万が一返済できなくなった時の保険として「団体信用生命保険(以下、団信)」に加入することを条件としている金融機関が多くあります。ローン契約時に健康状態が悪い場合、団信に加入できないことを理由にローン審査に通らないケースがあるため、注意が必要です。団信に加入できない場合は、団信の加入義務のないフラット35の利用を検討する方法もあります。

年収

年収は、申込者が希望する借入額を返済していけるかどうかを判断する重要な指標です。一般的に、住宅ローンの借入上限額は年収の7〜8倍といわれています。例えば年収500万円の場合、借入上限額は3,500万〜4,000万円です。

ただし、年収倍率の上限は必ずしも無理なく返済できる金額とはいえない場合もあるため、返済シミュレーションを行ったうえで慎重に借入額を決めることが重要です。

勤続年数

住宅ローンは、返済が30年や35年など長期にわたるため、毎月安定して返済できるかを確認するために勤続年数も重視されます。多くの金融機関では、勤続年数が1年以上(自営業は3期以上)あることを基準としており、申込条件に含まれていることも多いです。

返済比率

返済比率とは、年間の収入に占めるローン返済額の割合のことです。「1年間のローン返済総額÷年収×100」で計算されます。審査の際は、住宅ローン以外のローンも含めて評価されるため、住宅ローンの借入上限額が思っていたより低くなるケースもあります。返済比率は一般的に25〜35%以下に定められており、返済負担が大きくならないかどうか審査されます。

物件の担保評価

金融機関は、住宅ローンの支払いが停滞した際のリスクに備えるため、土地や建物を担保として抵当権を付けることがほとんどです。物件の価値が低いと評価された場合、審査に通りにくかったり、借入限度額が低くなったりする可能性があります。

金融機関の営業エリア

地方などの地域密着型の銀行や信用金庫の場合、営業エリアを店舗周辺に限定している場合があります。居住エリアや勤務地などが営業エリア内かどうかが審査基準に含まれるケースがあるため、事前に確認しておきましょう。

連帯保証

申込者の返済能力が不十分と判断された場合は、連帯保証人が必要になることがあります。その場合、連帯保証人の年収や勤務先、信用情報なども審査基準の一つとなることを覚えておきましょう。金融機関によっては、申込者が保証会社の保証を受けることを条件とし、保証人を不要とするケースもあります。

個人信用情報

個人信用情報とは、個人における過去・現在の借入状況や延滞履歴などが記録されたものです。審査では個人信用情報が重視され、過去に返済の延滞が多かったり、債務整理が行われたりしている場合は、審査に落ちるリスクが高まります。

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住宅ローン審査に必要な書類

ここでは、住宅ローンの審査を行うために必要な書類について解説します。事前審査・本審査・契約時それぞれに必要な書類を分けているので、準備する際の参考にしてください。

事前審査

事前審査は簡易的な審査のため、さほど多くの書類を必要としません。本人確認や収入証明など、以下のような書類の提出を求められます。

  • 本人確認書類(例:免許証、マイナンバーカード、パスポート)
  • 収入証明書類(例:源泉徴収票、課税証明書、確定申告の控え)
  • 物件資料(例:間取り図、見積書、チラシ)

上記以外に、外国籍の方は在留カードや特別永住者証明書の提出が必要です。

本審査

本審査では、物件のより詳細な情報や本人確認書類が必要となります。以下のような書類を求められるケースが多いです。

  • 物件に関する書類(例:不動産売買契約書、重要事項説明書、工事請負契約書)
  • 本人確認書類
  • 収入証明書類
  • 住民票
  • 実印・印鑑登録証明書
  • 勤続年数がわかる書類(例:在籍証明書、健康保険証、年金記録)
  • 団体信用生命保険申込書兼告知書

また、住宅ローン以外に借入がある場合は、借入明細書や返済予定明細表などの借入金額がわかるものも提出しましょう。

契約時

住宅ローン契約時は、契約書に添付する収入印紙や、ローンの引き落とし口座がわかるものなどが追加で求められます。

  • 顔写真付きの本人確認書類(例:運転免許証、マイナンバーカード、パスポート)
  • 住民票
  • 実印・印鑑登録証明書
  • 返済用の口座番号がわかるもの(キャッシュカード・通帳)
  • 収入印紙

ただし、審査時・契約時ともに、必要な書類は金融機関によって異なります。必ず住宅ローンを契約する金融機関の指示にしたがって、必要な書類を揃えてください。

住宅ローン審査前のチェックポイント

住宅ローンでは、審査に不利になるポイントがいくつかあります。ここでは、住宅ローンの申し込み前にチェックしておきたいポイントを4つ紹介します。

返済能力

住宅ローンの審査で最も重視されるのは、借入額を確実に返済できる能力があるかどうかです。一般的に、正社員で勤続年数が長いほうが評価される傾向にあります。住宅ローンの返済比率が金融機関の定める範囲(25〜35%)に収まっているか、また、この先も安定した収入を得られそうかどうかを自身でも確認しておきましょう。

借入状況

返済比率は、住宅ローン以外のローンを含めて計算されるため、自動車ローンやカードローンなどがないかもあわせて確認しておきましょう。他社からの借入額や借入件数が多い場合、審査に不利になります。自身の借入状況を確認したい場合は、個人信用情報の開示請求をするのがおすすめです。

自己資金(頭金)

住宅ローンは頭金がなくても借りられるケースがありますが、自己資金を用意したほうが審査に有利になります。頭金は、物件価格の1~2割程度入れるのが一般的です。また、住宅購入の際は頭金以外にも仲介手数料などの諸費用が発生するため、事前に確認し、必要な金額を用意しましょう。

事前審査との整合性

事前審査で申告した収入や勤務先、物件、居住エリアが本審査での申告内容と合致していることも重要です。申告内容に変更がある場合、再審査に時間がかかったり、追加で書類を提出しなければならなかったりと、手間と時間がかかります。また、収入や勤続年数などが変更している場合は、本審査で落ちる可能性があります。可能な限り、本審査までは状況を変えないよう努めましょう。

住宅ローン審査に通らない主な理由

住宅ローンの審査では、収入や年齢、居住エリアなどさまざまな観点から融資の可否が判断されます。住宅ローンの審査に通らない場合、以下のような理由が考えられないか振り返ってみましょう。

  • 過去に延滞や債務整理などの履歴がある
  • ほかの借り入れが多い
  • 借入時・完済時の年齢が高い
  • 収入が不安定
  • 健康上の懸念がある
  • 担保評価額が低い
  • 審査中の転職
  • 自己申告の内容と事実が異なる

1つでも不安な点がある場合は、対策や改善が必要です。

住宅ローン審査に通るためのポイント

ここからは、住宅ローンの審査に通るためのポイントを解説します。自分に当てはまる項目を見つけて、住宅ローンが通るよう準備を整えておきましょう。

自己資金を増やす

返済比率が高い場合は頭金を増やすことで借入額を減らし、返済比率を下げることで審査に通りやすくなります。自己資金に余裕がある場合や、親や親戚からの援助を受けられる場合は検討してみましょう。ただし、住宅購入にはその他の諸費用もかかるため、頭金だけで現金をすべて使ってしまわないよう注意が必要です。

ほかのローンを返済しておく

住宅ローン以外の借り入れは、返済能力を判断するうえで不利になりやすいポイントです。特に、返済比率の範囲に収まっていない場合は審査に通らない可能性が高いため、改善する必要があります。借り入れが多い場合、完済するのが理想ですが、難しい場合は可能な範囲で返済しておきましょう。

また、クレジットカードのキャッシング枠は、利用していない場合でも返済比率に含まれることもあります。使っていないキャッシング枠あるいはクレジットカード自体を解約することも、審査を通過するために有効な手段です。

収入合算・ペアローンの利用を検討する

共働きの夫婦であれば、ペアローン(連帯債務)の活用も有効です。物件価格に対して借入限度額が不足している場合は、本人以外の収入を合算して審査を行うとよいでしょう。ペアローン以外にも、親と子で返済する親子ローンもあります。

ただし、ペアローンや親子ローンはお互いに連帯保証人となるため、慎重に検討することが大切です。

住宅ローン審査に通らなかった場合の対策

住宅ローン審査に落ちた場合、一定の対策を講じることにより再審査で通る可能性があります。以下では、審査に通らなかった場合にできる対策を4つ紹介します。

借入希望額を減らす

借入希望額と収入が見合わず審査に落ちた場合、借入希望額を減らすことが審査通過への近道です。収入を増やしたり勤務先を変えたりすることは、時間がかかり現実的ではありません。自己資金を増やしたり、金額の低い物件に変更したりして借入額を減らし、返済比率を下げましょう。ただし、生活資金が不足しては元も子もないため、自己資金を増やす場合は無理のない範囲で行いましょう。

金融機関を変える

最初に申し込みをした金融機関で審査が通らなかった場合、金融機関を変えることで審査に通ることもあります。返済比率や勤続年数などの基準は、金融機関ごとに異なるためです。ただし、個人信用情報に問題があったり、健康状態が著しく悪かったりする場合は、金融機関を変えても審査に落ちる可能性が高いため注意しましょう。

一定の期間を空ける

一定の期間を空けて再審査を行うことで、審査に通過できることがあります。ほかの借入金の完済やクレジットカードを解約した場合でも、個人信用情報が更新されるまで時間がかかるため、少なくとも3〜6ヶ月程度は期間を置くようにしましょう。

延滞金がある場合は解消後も5年間記録が残るため、さらに多くの期間が必要な場合もあります。金融機関は審査に落ちた理由を教えてくれないため、個人信用情報を確認するなどして自分で改善点を見つけ、整理することが大切です。

物件を変える

住宅ローン審査に落ちる理由の中には、物件そのものが原因の場合もあります。例えば、築年数が古い中古住宅など、担保評価の低い物件はローンの返済不能時に残金を回収できる可能性が低くなり、金融機関にとってはリスクです。物件の価値が低いと判断できる場合は、評価が出やすい物件に変えることで住宅ローン審査に通りやすくなるでしょう。

住宅ローン審査に向けて事前に準備を整えておこう

住宅ローンの審査は、さまざまな角度から申込者に返済能力があるかどうかを判断します。ローン申し込み前には、ほかの借り入れの整理や転職を避けるなど、できる範囲の対策をしておきましょう。

コラボハウスでは、家づくりの資金計画や住宅ローン審査のご相談にも応じています。資金面で不安のある方は、無料相談会にてお気軽にご相談ください。

資金計画の立て方ガイド | 住宅購入時の注意点やローン活用法を紹介

住宅ローンの審査に関するよくある質問

Q. 年収が低いと住宅ローン審査は通りませんか?

一概にそうとは限りません。年収だけでなく、借入額とのバランスや返済負担率が重視されます。共働きでの収入合算や借入額の調整で通るケースもあります。

Q. 自営業・フリーランスでも住宅ローン審査は通りますか?

はい、通る可能性はあります。ただし、直近2〜3年分の確定申告書など、安定した収入を証明する書類が必要になります。

Q. 住宅ローン審査前にやっておくべきことは?

クレジットカードやローンの残高を整理し、不要な借入を減らしておくことが重要です。また、転職直後や大きな借入直後は審査に影響するため注意が必要です。

Q. 住宅ローン審査にかかる期間はどれくらいですか?

事前審査は数日〜1週間程度、本審査は2週間〜1ヶ月程度が一般的です。金融機関や提出書類の状況によって前後します。

Q. 注文住宅の場合、審査で注意すべき点はありますか?

注文住宅では、土地と建物の契約タイミングや、つなぎ融資の有無が影響します。資金の流れを事前に整理しておかないと、審査や融資実行がスムーズに進まないことがあります。

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この記事を書いた人

Writer’s profile

岩永 真理

●監修者情報
IFPコンフォート代表
ファイナンシャル・プランナー(一般FP技能士・CFP®)

●その他保有資格
住宅ローンアドバイザー、スカラシップ・アドバイザー、ロングステイ・アドバイザーなど

●経歴
大手金融機関に入行後、証券・信託業務に10年以上従事。2010年よりファイナンシャル・プランナーとしての活動を開始。独立後は、相談(個人・法人社員向け)、マネーセミナー(行政・学校・法人社員向け)、執筆・監修を行う。お金まわり(金 融・税金・年金など)のわかりにくいことをわかりやすく伝えるように努めている。