コラム
坪単価の計算方法・調べ方は?
注文住宅の価格相場や比較時の注意点も
お金について
2025.12.17
家づくりの第一歩として、費用目安を調査する方も多いでしょう。費用に関する調査のなかで「坪単価」の表現を目にする場面は珍しくありません。
坪単価とはどのような単位で、何を示した金額なのでしょうか。
本記事では、坪単価の基本的な意味や計算方法、相場価格、比較する際の注意点を解説します。予算内で注文住宅を建てるためのポイントも紹介しますので、予算を考える際の参考にしてください。
坪単価とは?平米単価との違いを紹介
坪単価とは、床面積1坪(約3.3㎡)当たりの建築費を示したものです。坪という単位は、日本で古くから使われている面積の単位(尺貫法)で、現在でも広く用いられています。
建物を建てるためにかかる費用を比較する場合、床面積は構造や形状によって大きく異なります。そのため、単に「建物の価格」だけを表示されても安いのか高いのかを判断するのは困難です。そこで、1坪ごとの床面積をベースにした坪単価による比較が用いられています。
なお「メートル」による計測が普及してからは、メートルでの床面積(1平米=1㎡)を基準とした「平米単価」で建築費を示すことが主流です。ただし、以前と変わらず坪単価表示が利用されることもあり、建物の価格を見比べる際には坪単価・平米単価の両方が記載されている場合も少なくありません。
坪単価や坪数の計算方法・調べ方
坪単価は、建物の本体価格を延床面積(坪数)で割ることで求められます。たとえば、延床面積38坪、建物価格2,470万円の場合の坪単価は65万円です。
面積が㎡表記のみの場合は、本体価格を「㎡」で割ることで平米単価を算出でき、そこから坪単価へ変換できます。
計算する際は、1㎡を0.3025坪として「平米単価÷0.3025 」で求めます。たとえば、平米単価28万円の場合は「28万円÷0.3025=約92万円」が坪単価の目安です。
坪数を求める際は「平米数×0.3025」の計算式で求めます。延べ床面積125㎡であれば、125×0.3025=約37.8坪と計算できます。
坪単価に含まれている本体価格とは?
坪単価は「坪数」と「建物の本体価格」で構成されているため、本体価格に何が含まれているのかを把握することも不可欠です。一般的には、以下が含まれているとされています。
- 基礎
- 躯体
- 屋根や外壁
- 内装
上記のいずれもメーカーの標準仕様と捉えるのが基本です。
一方で、土地取得費や外構、登記関連、設備の追加グレードなどは別途費用となるケースが多いです。
坪単価が変動するポイントは?
坪単価は、住宅の構造や仕様で大きく変動します。
たとえば、木造よりも鉄骨造やRC造のほうが施工コストが高く、坪単価が高くなりがちです。外壁材のグレード、キッチン・浴室の設備ランク、オプション追加の有無も本体価格を押し上げる要因の一つです。
「延床面積が小さい注文住宅なら坪単価を抑えられる」といったイメージをもっている方もいるでしょう。しかし、必要な設備数は面積が小さくても変わらないため、構造や仕様によっては、1坪あたりの費用がむしろ割高になる可能性があります。
また同じ業者であっても、自由設計か規格住宅かといったプランの違いによって坪単価は変動します。
坪単価はさまざまな要因によって構成され、変動する数値であることを押さえておきましょう。
坪単価の相場はどのくらい?
坪単価の目安を知っておくと、予算を考える際に役立ちます。
ここでは、全国的な平均相場、依頼先ごとの目安相場、建物種類別の平均相場を紹介しますので参考にしてください。
注文住宅の全国平均
住宅金融支援機構の資料によると、注文住宅における坪単価の全国・エリアごとの平均は以下のとおりです。
| エリア | 坪単価 | 住宅面積 | 建設費 |
| 全国 | 約109.8万円 | 118.5㎡
(約35.8坪) |
約3,932万円 |
| 首都圏 | 約119.5万円 | 117.6㎡
(約35.6坪) |
約4,253万円 |
| 近畿圏 | 約111.6万円 | 122.0㎡
(約36.9坪) |
約4,119万円 |
| 東海圏 | 約109万円 | 119.3㎡
(約36.1坪) |
約3,936万円 |
| その他地域 | 約104.8万円 | 117.9㎡
(約35.7坪) |
約3,742万円 |
注文住宅の建築費用平均については、住宅金融支援機構の2024年度集計表(注文住宅)エクセルファイルを参考にして、集計・算出しています。
ハウスメーカー・工務店の平均坪単価
坪単価は、依頼先がハウスメーカーか工務店かによっても異なります。ハウスメーカーは保証やブランド力が反映され、坪単価はおおむね40〜100万円台、大手では100万円〜200万円になることもあるでしょう。
一方、工務店は比較的割安で、坪単価50〜70万円前後が一般的です。30万円台という安い価格での提案もあり得ます。ただし、設計の自由度が高いこだわりの住宅では100万円超となるケースも珍しくありません。
どちらも規模や提供プランにより価格が大きく上下するため、一概に「どちらが安い」とは断言できません。
建物種類別の平均坪単価
建物の建て方別の坪単価は以下のとおりです。
| 建て方 | 坪単価 |
| 木造 | 約82.6万円 |
| 鉄骨鉄筋コンクリート造 | 約127.3万円 |
| 鉄筋コンクリート造 | 約125.6万円 |
| 鉄骨造 | 約117.3万円 |
| コンクリートブロック造 | 約91万円 |
建て方別の坪単価は、政府統計の総合窓口e-Statの建築着工統計調査 住宅着工統計 年度次 2024年度|第34表((新築住宅)利用関係別、構造別、建て方別(住宅の工事費)/戸数、床面積、工事費予定額、1戸あたり工事費予定額、1平米あたり工事費予定額(令和6年4月~令和6年12月分)および(令和7年1月~令和7年3月分))エクセルファイルを参考にして集計・算出しています。
また、建物の階数によっても価格帯は変動します。平屋のほうが基礎・屋根面積が大きいため、2階建てよりも1割程度坪単価が高くなる傾向があります。
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坪単価によって建てられる住宅タイプも変わります。坪単価別の住宅の違いについてまとめましたので、ご覧ください。
| 坪単価(目安) | 住宅タイプ | 特徴 |
| 40〜50万円 | ローコスト | ・相場より安い
・選べる設備が少ない ・デザインへのこだわり、断熱・耐震性向上は難しい |
| 50〜80万円 | ミドルクラス | ・平均的な価格帯
・間取りの自由度が高まる ・満足度の高い住宅を建てやすい |
| 80万円以上 | ハイエンド | ・高価格帯で大手メーカーなども選択可能
・間取り・性能でこだわりを詰め込める ・100万円以上では鉄骨造なども選べる |
坪単価で比較する際に気をつけるべきポイント
坪単価をもとに住宅価格を比較する際は、以下の点に気をつけましょう。
坪単価以外にかかる費用を理解しておく
坪単価は依頼先の会社によって算出基準が異なるため「本体価格」と書かれていても、含まれる内容が同じとは限りません。
そもそも、注文住宅は価格表示の義務がないため、本体工事費だけを掲載しているケースも多く、坪単価だけで総額を判断するのは危険です。建物以外に必要となる付帯工事費や諸費用が加わることを考慮しましょう。
たとえば、付帯工事費や諸費用には、以下のような費用が挙げられます。
- 地盤改良費
- 電気・ガス・水道の引き込み工事
- 外構工事(庭・ウッドデッキ・ベランダなど)
- 照明・カーテン・エアコンの設置費
- 住宅ローンの手数料
- 各種税金
- 地鎮祭・上棟式の費用 など
坪単価が安く見えても、上記の費用を合算すると最終的な支払額が大きく変わるというケースは珍しくありません。「提示されている坪単価には何が含まれているのか」を必ず確認しましょう。
同じメーカーでも価格が変わる点に注意する
依頼先によって坪単価は異なると伝えましたが、同じ会社であっても住宅仕様やオプションの有無によって坪単価は変動します。
また、道幅が狭い、地盤に問題があるなど、建築予定地の立地条件によっても、搬入費が変動し坪単価に影響する可能性があります。
同じ会社の坪単価であっても、複数のプランが存在し、内訳が異なる点を理解しておきましょう。
坪単価が低くてもこだわりを入れると費用は高くなる
「価格が比較的抑えられている」と感じる坪単価は、住宅の本体価格が標準仕様となっているのが一般的です。
しかし、設備や内装、外装にこだわればその分だけ坪単価は高くなります。標準仕様にどのようなグレードの設備が含まれているのかをよく比較検討することも大切です。
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坪単価を抑えて負担を減らしながら住宅を建てるには?
坪単価を抑えつつ、理想の住宅を建てるにはどのような点を意識すべきでしょうか。3つのポイントを紹介します。
トータルの予算を明確にしておく
先述したとおり、坪単価には附帯工事費や諸費用が含まれていないケースがほとんどです。そのため、坪単価だけに目を向けるのではなく「トータルでいくらまで払えるのか」という予算範囲を定めておくことが大切です。
メーカーとの話し合いでオプションやグレードが高いものに変わり、予算を超える場合もあります。相談時には、予算の8割程度の額を伝えておくのがおすすめです。
相見積もりをして価格交渉する
住宅価格を検討する際は、複数のメーカー・工務店へ見積もりを依頼するのが基本です。
会社によってプラン内容が異なるため、価格だけですべてを判断するのは危険ですが、相見積もりをしている事実を伝えることで、不当な金額提示を抑止できます。
また、他社との競合状況を伝えれば、プラン・条件の見直しもしやすく、費用削減につながります。
住宅構造や間取りを工夫する
坪単価を抑えるためには、家の形状を整えるのも効果的です。2階建ての場合は上下階の床面積を揃え、正方形に近い外観にすることで、基礎や外壁の工事費を抑えられます。
間取りに関しては、水回りを1カ所に集めたり、廊下や不要な間仕切りを減らしたりすることで、配管・材料・施工のコストを圧縮でき、暮らしやすさも向上できます。
また、設備はすべてを高級仕様にするのではなく、使用頻度の高い場所だけグレードを上げてメリハリをつけると、費用を抑えつつ満足度も高められるでしょう。
坪単価に含まれるものを理解し、正確に比較しながらプランを考えよう
坪単価はよく聞く言葉ではありますが、内訳や仕様、金額などは依頼先の会社によって大きく異なります。また、こだわり次第で金額が大幅に変動するため、必要な設備・間取りを十分に検討したうえで比較するのがよいでしょう。
コラボハウスでは、坪単価を抑えつつ理想を叶えたい方に寄り添い、ベストなプランをご提案いたします。お客様の理想の暮らしを丁寧にヒアリングしながら最適な間取り・設備をご紹介しますので、まずは無料相談をご利用ください。
坪単価に関するよくある質問
Q. 坪単価が高くなる要因には何がありますか?
吹き抜けや大開口、造作家具、高性能な断熱・耐震仕様、設備のグレードアップなどが主な要因です。また、延床面積が小さい住宅ほど坪単価は高く出やすい傾向があります。
Q. 平屋と2階建てでは坪単価に違いがありますか?
一般的に平屋は基礎や屋根の面積が大きくなるため、2階建てより坪単価が高くなりやすい傾向があります。ただし、階段が不要になるなど、暮らしやすさのメリットもあります。
Q. 坪単価を抑えるためにできる工夫はありますか?
建物形状をシンプルにする、水回りをまとめる、標準仕様を活かすなどが効果的です。無理に削るのではなく、優先順位を整理することが大切です。
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