コラム
ランドリールームで失敗しないコツ!
よくある失敗例と快適な間取り実例を紹介
家づくり
2025.11.11
ランドリールームにはさまざまな魅力がありますが、つくった後に「失敗した」と感じる方も一定数存在します。ランドリールームの利便性や快適性を高めるためには、生活・家事を具体的にイメージした間取り設計が欠かせません。
本記事では、ランドリールームで失敗しないコツを解説します。ランドリールームのよくある失敗例や快適な間取りの実例も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
ランドリールームがもつ魅力とは?
ランドリールームとは、洗濯を効率的に行える専用の部屋のことです。ランドリールームを設ければ「洗濯物を洗う→干す→畳む」の効率化につながる家事動線を確保できます。室内の移動を最小限に抑えられるため、洗面所やバルコニーを行き来する手間がかかりません。
また、ランドリールームは室内干しが可能なため、天気や時間、花粉などを気にせず洗濯物を干せる点も魅力です。干している洗濯物の種類・デザインで、家族構成や子どもの学校がわかるといった外干しの懸念点を解消できます。
ランドリールームのよくある5つの失敗例
ここでは、ランドリールームのよくある5つの失敗例を紹介します。失敗例を知れば、とるべき対策が明確になるので、ぜひ参考にしてください。
失敗例①:家事動線が悪く、使いにくい
ランドリールームを設置しても、動線が悪いと家事を効率化できません。たとえば「キッチンと遠くて洗濯と並行できない」「ベランダと離れていて外干ししたいときに大変」といったケースが挙げられます。
家事動線が悪いとランドリールームを使いづらく、生活のしにくさも出てしまいます。利便性の高いランドリールームを実現するためには、生活・家事動線を考慮したうえで間取りを設計することが重要です。
失敗例②:ランドリールームが広すぎ・狭すぎる
ランドリールームの失敗例として、広さに関する内容も挙げられます。
広いランドリールームは作業がしやすいものの、敷地面積が必要です。ランドリールームの広さを重視し、全体の敷地面積に占める割合が高くなると、その他の空間を圧迫してしまう可能性があります。
また、ランドリールームが狭すぎても、洗濯物が乾きにくかったり、作業がしにくかったりするため注意が必要です。
失敗例③:設備(窓・収納など)が足りなかった・必要なかった
ランドリールームを設置する目的によって、必要な設備は異なります。具体的なイメージがないままで間取りを設計すると「窓を設けたけれど必要なかった」「収納が足りない」「コンセントが少なく使い勝手が悪い」といった後悔が生まれがちです。
たとえば、窓の必要性はランドリールームに風が通るかどうかで判断します。除湿設備を設ければ、窓がなくても問題ありません。日当たりが良ければ、あえて開閉式の窓を設置する必要はないでしょう。
また、ランドリールームは、収納スペースやコンセントの数が不足するケースも多いです。家族の人数や洗濯物の量、使用する家電などをイメージして間取りを計画しましょう。
失敗例④:素材選びを考慮せず、掃除がしにくい
ランドリールームで意外とよくある失敗が、素材選びによる掃除のしにくさです。ランドリールームは内装や素材によって、掃除のしやすさに差がでます。
たとえば、クッションフロアは耐水性に優れており、汚れが落としやすいという魅力がある一方、洗剤をこぼすと色残りが気になる場合があります。
タイルフロアは耐水性・耐久性に優れていますが、熱に弱く、つなぎ目からの浸水で下地を傷めやすいことが弱点です。素材ごとに特徴があるため、それぞれを理解したうえで使い勝手の良いものを選ぶことが重要です。
失敗例⑤:換気対策が不十分で、湿気・カビが気になる
換気対策が不十分で「湿気やカビが気になる」という失敗も少なくありません。ランドリールームは湿気がこもりやすく、換気が十分でないとカビが発生しやすくなります。
特に、ランドリールームの換気は、浴室の換気扇だけでは不十分な場合があります。対策として、開閉式の窓を設けたり、除湿設備を完備したりするのが有効です。
ランドリールームで失敗しない設計時のコツ
ランドリールームで失敗しないためには、設計時の工夫が欠かせません。ここでは、ランドリールームで失敗しない設計時のコツを紹介します。
家事動線から逆算して広さ・間取りを計画する
ランドリールームを設計する際は、家事動線から逆算して広さ・間取りを計画することが大切です。そのためには、普段の家事や動線を具体的にイメージする必要があります。
家族の人数や洗濯物の量に加えて「どのような作業を行いたいか」を考慮し、使い勝手の良い間取り計画を練るのがポイントです。
また、家事の効率化を実現したいなら、ランドリールームとキッチン・水回りの配置を近付けるのがおすすめです。家事で使う部屋を隣接させることで「料理の合間に洗濯をする」といった家事の効率化を図れます。
空調を活用して換気対策を行う
先述したとおり、通気性や日当たりが良い場所にランドリールームを設置するのであれば、窓はなくても問題ありません。しかし、通気性や日当たりが不十分な場所にランドリールームを配置する場合は、窓や換気設備を設けて通風を確保するのがおすすめです。
ひと言で「換気設備」といっても、エアコン・除湿機・24時間換気システムなど、種類はさまざまです。予算を考慮しながら、適切な換気方法を取り入れましょう。
予算や目的に応じて乾燥方法を選択する
ランドリールームで失敗しないためには、換気方法だけでなく、適切な乾燥方法を取り入れることも重要です。乾燥設備が不十分だと、湿気がこもりやすくなるほか「洗濯物が乾きにくい」という事態を招きます。
乾燥方法の選択肢は、エアコン・乾燥機・サーキュレーターなどさまざまです。それぞれの特徴を理解し、予算や希望に合った乾燥方法を選択しましょう。
使い勝手を考慮して設備を検討する
ランドリールームに必要な設備は、家庭ごとに異なります。ランドリールームの設備計画で検討するとよいポイントは以下のとおりです。
- 収納
- コンセントの数
- 物干し金具
- 照明
- 作業台
物干し金具にも多数の種類があり、高さを調節できるものや出し入れができるものなどさまざまです。生活や家事を考慮したうえで使い勝手の良い設備を導入することで、より快適なランドリールームに仕上がります。
快適なランドリールームを取り入れた施工事例
ここでは、快適なランドリールームを取り入れたコラボハウスの施工事例を紹介します。それぞれ設計時のポイントも解説するので、ぜひ参考にしてください。
洗面からランドリールームまでゆるやかにつながる動線の平屋
上品な白壁が印象的な、和モダンテイストの平屋住宅の施工事例です。畳の小上がりリビングは、家族のくつろぎスペースとして活躍しています。
リビングの横に広がるダイニングからは、キッチン・水まわり・収納へとつながる動線を確保しています。また、洗面台からランドリーまではゆるやかに動線をつなげたことで、毎日の支度もスムーズです。
洗面からランドリールームまでゆるやかにつながる動線の平屋の施工事例を見る
大容量収納のホテルライクなランドリールーム
ご家族の「非日常が味わえる家にしたい」というリクエストから生まれた、石壁の二階建て住宅です。十分な収納スペースを確保することで、生活感のないすっきりとした空間を実現しました。
LDKは広く贅沢な場所になるように、玄関からリビングまでの視線を抜けやすくしています。一方、パントリーやシューズクロークは目のつきにくい場所に配置したほか、洗濯を一か所で完結できるランドリールームを完備し、家事動線はコンパクトに仕上げました。
洗濯、乾燥機、収納の全てが完結するランドリールーム
ロフト付きの高い天井が開放感を演出する、平屋+ロフト住宅の施工事例です。上下に大きく開いた窓からは、気持ちの良い日光が降り注ぎます。
ランドリールームには乾燥機や収納設備を設けて「洗濯・乾燥・収納」の作業が完結するスペースにしました。
また、玄関付近には、子どもの三輪車やおもちゃを収納できる土間収納を設置しています。家人用玄関としても活用できる、一石二鳥のスペースです。
洗濯、乾燥機、収納の全てが完結するランドリールームの施工事例を見る
失敗しないランドリールームで快適な暮らしを実現しよう
ランドリールームには、洗濯の効率化や家事ストレスの軽減といった、さまざまな魅力があります。しかし、利便性の高いランドリールームを実現するためには、設計時の計画・工夫が欠かせません。
動線や必要な広さ・設備などを考慮せずに設計すると「使い勝手が悪い」と感じてしまう可能性があります。普段の家事・生活をイメージしたうえで、家庭が必要とする広さや設備を検討することが重要です。
コラボハウスでは、ランドリールームの施工実績が豊富な設計士が、お客さまの理想の住まい実現をサポートいたします。まずは気軽に資料請求、または無料相談にお越しください。
ランドリールームの“失敗”に関するよくある質問
ランドリールームで一番多い失敗は?
最も多いのは “干すスペース不足” です。
ハンガー幅・家族数・シーツ類を想定せず設計すると、「干しきれない」「結局リビングに干すことに…」という失敗が起こります。物干し容量は〈家族人数+シーツ対応〉で計算することが必須。
湿気がこもる失敗を防ぐには、何をすべき?
対策が不十分だと乾かず、生乾きやカビの原因になります。失敗しないための必須ポイントは以下。
・換気扇+24時間換気の併用
・小窓 or 給気口
・エアコン or 除湿器用のコンセント
・床は耐水・掃除しやすい素材
“換気+空調+電源”の3セット設計が重要です。
ランドリールームの広さで失敗しやすい理由は?
広さだけでなく 「幅」 が重要だからです。奥行より 横幅が狭い と“通れない・干せない・たためない”が起こります。
理想の幅:
最低:90〜100cm
理想:120cm以上(干す+通るができる幅)
「面積」ではなく “作業幅” を基準に設計するのが正解です。
洗濯動線で後悔する原因は?
多い原因は、干す・しまう動線が “別の場所にある” ことです。
「乾かす→別の部屋にしまう→戻る」
この移動が毎日発生し、時短どころか逆効果に。
失敗しないためには、ランドリー隣接のファミリークローゼット(同一動線) が必須と言えます。→ 洗う→干す→畳む→しまう を一カ所完結。
収納が足りないとどんな失敗が起きる?
・洗剤やタオルが“床置き”になりやすい
・下着や部屋着が別の部屋にあり往復が増える
ランドリールームは “洗濯物+日用品+下着・タオル” を収納する前提で計画する必要があります。
目安:可動棚 90〜180cm幅+下着収納
→ “収納先が近いほど時短になる”のがポイントです。
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