コラム
中庭にウッドデッキがある家の4つのメリット!
デメリットや費用目安も解説
家づくり
2025.11.18
中庭にウッドデッキがあれば、椅子とテーブルを置いてくつろぎの空間を演出したり、安全に子どもを遊ばせられたりと、さまざまなメリットを得られます。
しかし、ウッドデッキは設置に費用がかかるほか、定期的なメンテナンスも必要です。注意点を把握したうえで素材選びや設備計画を行うことで、快適な中庭に仕上げられます。
本記事では、中庭にウッドデッキがある家のメリット・デメリット、費用目安を解説します。魅力的な施工事例も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
中庭にウッドデッキがある家の4つのメリット
中庭にウッドデッキがある家には、開放感を得られる、プライバシーを確保できるなどのさまざまな魅力があります。ここでは、中庭にウッドデッキがある家の4つのメリットを紹介します。
室内と屋外をつなぐ開放的な空間を演出できる
中庭にウッドデッキを設けるメリットは、室内と室外をつなぐ開放的な空間を演出できる点です。特に、居室の床材を木目調に統一したり、中庭との段差をフラットにしたりすると、室内と室外の視線がつながり、空間の広がりを実感しやすくなります。
また、中庭の奥に向かってウッドデッキを長く伸ばしたり、植栽やフェンスのデザインを工夫したりすれば、室内から見たときの奥行きを強調できます。
プライバシーを確保しつつ屋外空間を満喫できる
中庭のウッドデッキは、プライバシーを確保しつつ屋外空間を満喫できる点もメリットです。中庭の種類(ロの字型・コの字型など)や壁の配置など、間取りを工夫すれば、周囲からの視線を遮り、かつ安全性も高められます。
特に、周囲が壁や建物で囲まれる中庭は、プライバシーの確保が難しい平屋との相性も抜群です。ロの字型は完全なプライベート空間を実現しやすく、コの字型やL字型の中庭も、間取り次第で快適な「家族の憩いの場」として活用できます。
子どもやペットが安心して遊べる空間として活用できる
プライバシーを確保しやすい中庭のウッドデッキは、子どもやペットが安心して遊べる空間として活用できます。間取りを工夫すれば、リビングやキッチンで家事をしつつ、子どもや高齢の家族を見守ることも可能です。
ウッドデッキは、怪我や汚れを気にせず子どもを遊ばせられる魅力的なスペースです。中庭と外部を建物で隔てられる「ロの字型」や「コの字型」の間取りにすれば、車との接触や不審者との遭遇といったリスクも防げます。
物干しスペースとして活用できる
ウッドデッキを設置した中庭は、物干しスペースとしても役立ちます。普段の洗濯物だけでなく、布団やリビングマットなど、大型のものを干したいときにも最適です。
また、ウッドデッキと水回り・ランドリールームを隣接させれば、洗濯時の「洗う→干す」というスムーズな家事動線を確保できます。家事のために部屋と部屋を大きく移動する必要がなく、家事のストレスを軽減できる点も魅力です。
中庭にウッドデッキを設ける注意点とデメリット
中庭にウッドデッキのある家は、メリットだけでなく、デメリットや注意点もあります。後悔しない中庭を実現するためには、デメリットも理解したうえで、対策を講じることが重要です。
ここでは、中庭にウッドデッキを設ける注意点とデメリットを紹介します。
素材(天然木・人工木)の特性を理解する
中庭にウッドデッキを設置する際は、素材の特性を理解したうえで、各家庭に合ったものを取り入れることがポイントです。ウッドデッキの素材の多くは「天然木」または「人工木」で、それぞれ以下のような特徴があります。
| 種類 | メリット | デメリット |
| 天然木 | ・美しい木目や温かみのある風合いが魅力
・ハードウッドとソフトウッドに分類される |
・ソフトウッドは経年劣化が早い
・定期的なメンテナンスが必要 |
| 人工木 | ・すっきりとしたスタイリッシュな印象が魅力
・メンテナンスを最小限に抑えられる |
・天然木と比べて木の風合いは欠ける
・熱がこもりやすい |
まずはどのような印象のウッドデッキに仕上げたいかをイメージし、メンテナンス性や特性などを考慮しつつ、どちらを採用するかを検討しましょう。
メンテナンスや排水設備を考慮する必要がある
中庭にウッドデッキを設置する際は、メンテナンスや排水設備を考慮する必要があります。
特に、天然木のソフトウッドは経年劣化が比較的早く、こまめなメンテナンスが欠かせません。ウッドデッキは、定期的な清掃や保護塗料の再塗装などのメンテナンスが必要です。
排水設備のメンテナンスに関しては、複数の排水溝を設置する、こまめに清掃して詰まりを防ぐ、床に傾斜をつけるなどが挙げられます。
メンテナンスや掃除、排水設備の考慮を怠ると、浸水や湿気、虫・カビの発生を招く恐れがあるため注意しましょう。
中庭にウッドデッキを設ける際の費用目安
中庭にウッドデッキを設ける際の費用は、広さや木の素材によって異なります。天然木・人工木ごとの費用目安は以下のとおりです。
| 種類 | 費用目安(1平方メートルあたり) |
| 天然木(ハードウッド) | 約5万~8万円程度 |
| 天然木(ソフトウッド) | 約3万~7万円程度 |
| 人工木 | 約4万~7万円程度 |
ただし、上記は素材のみの目安であり、設置には別途工事費用がかかります。工事費用を含む初期費用は、人工木のほうが高くなる傾向があります。人工木の場合、費用目安は3坪で25万〜35万円程度です。
また、長持ちさせるためには定期的な再塗装が必要です。メンテナンス費用は下地処理や補修作業の有無で差がありますが、業者に依頼する場合は数万〜10万円程度かかる場合もあります。
中庭にウッドデッキがある家の施工事例
ここでは、中庭にウッドデッキがある家の施工事例を紹介します。快適な中庭を実現するためのアイデアも解説するので、ぜひ参考にしてください。
「座る」を楽しむ中庭のある家
床の段差や造作の棚、出窓の腰板、階段の踏み板に至るまで、本来の役割に「座る」という役目をプラスした中庭付き住宅の施工事例です。家の随所に座れる場所を設置し、家族がくつろげる空間を実現しています。
玄関横に設けたウッドデッキは、庭遊び中の子どもを見守れるよう設計しました。中庭には植栽も施し、美しい景観も楽しめます。
薪ストーブのあるロの字の中庭のある平屋
ご主人が抱く「薪ストーブのある開放感溢れる平屋」という理想を詰め込んだ平屋住宅の施工事例です。開放感を演出するために、建物の中央に中庭を設け、四方に大きな窓を設置しました。
玄関・廊下・LDKから中庭や木々を眺めることができ、大開口窓からは明るい光が差し込みます。中庭に向かいつつ、読書や仕事ができるスタディコーナーは、ご主人お気に入りのスペースです。
中庭が暮らしに明かりを灯す平屋
中庭を中心に、家族の憩いの場や個人がくつろぐ時間、子どもを見守れる安心感を詰め込んだ間取りの施工事例です。リビングと隣接する中庭にウッドデッキを設け、床の色と合わせてすっきり見えるデザインに仕上げました。
廊下を移動すると、中庭に面したカウンターが姿をあらわします。カウンターは子どもたちが宿題をしたり、本を読んだりするスペースとして利用されています。
中庭に設けるならウッドデッキ・タイルデッキ、どちらがおすすめ?
ウッドデッキと比較されることが多いのが「タイルデッキ」です。タイルデッキは高級感のある仕上がりやデザイン性の高さ、メンテナンスの手軽さといった魅力があります。
ただし、タイルデッキはウッドデッキよりも費用が高額になりやすく、夏は素材が熱くなることが懸念されるため、特性を理解したうえで取り入れることが重要です。
中庭に敷く素材について、一概に「どちらがおすすめ」とはいえません。「中庭をどのように使うか」によって最適な選択は異なるため、目的を明確にしたうえで各家庭に合った床材を選ぶことが大切です。
中庭にウッドデッキのある家で家族団らんを満喫しよう
中庭のウッドデッキは、家族の憩いの場やアウトドアリビングとして活用できる魅力的なスペースです。素材やメンテナンス設備にまでこだわれば、長く快適に過ごせる中庭を実現できます。
ただし、ウッドデッキや中庭の設計には工夫が欠かせません。取り入れる際は、経験豊富なハウスメーカーや設計士に相談することが大切です。
コラボハウスでは、豊富な施工事例や経験を活かした「快適な住まいづくり」をご提案しています。中庭にウッドデッキがある間取り・設計も得意で、お客様の希望をヒアリングしながら、理想の家づくりをお手伝いいたします。
ウッドデッキのある中庭の建築をご検討中の方は、まずは気軽に資料請求をご利用ください。設計士に相談できる無料相談会も随時開催しております。
中庭のウッドデッキに関するよくある質問
中庭にウッドデッキをつけるメリットは何ですか?
リビングとの一体感が生まれ、LDKが実際の帖数以上に広く見える
・視線を遮りながら屋外を楽しめる
・家事動線(洗濯・布団干し)が楽になる
・子どもやペットが安心して遊べる
・雨の日も使えるよう、庇を伸ばして半屋外空間にできる
“屋内と屋外のグラデーション空間”として活用できる点が最大の魅力です。
中庭のウッドデッキはどれくらいの広さが必要ですか?
用途によって目安が変わります。
・用途 必要な広さの目安
・椅子+小テーブルを置く 約3〜4㎡(1.5〜2畳)
・昼食やティータイムを楽しむ 約4〜6㎡(2〜3畳)
・家族でBBQ・団らん 約6〜10㎡
・LDKとフラットにつなげたい場合 間口2.5〜3m × 奥行1.2〜1.8m
“椅子を置いても通れる動線”を確保できるかが判断のポイントになります。
ウッドデッキは天然木と樹脂木(人工木)どちらが良いですか?
基本は樹脂木(人工木)が一番人気です。
| 項目 | 天然木 | 樹脂木(人工木) |
| メンテナンス | 年1回の塗装が必要 | ほぼ不要 |
| 耐久性 | 5〜10年で劣化 | 0〜20年と長持ち |
| 雰囲気 | 本物の質感 | 色の安定性・劣化に強い |
| コスト | 安め | やや高め |
中庭は日当たり・風通しによって劣化が偏るため、メンテナンス性が高い樹脂木が安定して選ばれます。
中庭のウッドデッキは雨に濡れても大丈夫ですか?
樹脂木は問題ありません。天然木は塗装が落ちると腐食するため、屋根(庇)や軒の出とのバランスが重要です。
雨天でも使いたい場合は、
・軒の出を深くする(45〜60cm)
・デッキ半分を屋根付きにする
・透明ポリカ屋根を設置
などの“半屋外化”が効果的です。
中庭にウッドデッキをつけると、虫は増えますか?
中庭は外構に比べ風通しが弱くなりやすいため、植栽+土+湿気が重なると虫が集まりやすくなります。
対策としては、
・植栽を“鉢植え”にする
・下をコンクリートで固める
・白アリ対策の施工
・樹脂木デッキを採用
が有効です。虫トラブルは“足元が土かどうか”で大きく変わります。
ウッドデッキはどの方向に広げると使いやすくなりますか?
一番使いやすいのは、LDKの掃き出し窓からまっすぐ延びる形です。
使いにくくなる配置例:
・窓に対して直角方向に伸びる形
・デッドスペース側だけが広い形
・奥行が60cm未満で細長い形
日々の動線を意識した“横に広いかたち”が快適です。
中庭のプライバシーはウッドデッキで守れますか?
はい。ウッドデッキと組み合わせることで、壁・フェンス・袖壁を自然につくれます。
特に効果的なのは以下:
・高さ1.8〜2mの目隠し壁
・格子状のスリットフェンス
・隣家側だけ高さを上げる袖壁
ウッドデッキの高さと組み合わせることで、“囲われた落ち着く空間”を演出できます。
中庭のウッドデッキで後悔しないためのポイントは?
・LDKと高さを揃える(段差なし)
・奥行1.2m以上を確保する
・中庭側の壁に照明を仕込む
・軒の出を深くする
・シンボルツリーは鉢植えにする
・水栓が近くにあるか確認する
特に重要なのは、段差をなくすことと奥行き。これで“使えるデッキ”になるかどうかが大きく変わります。
▼関連する記事
中庭のある家のつくり方メリット・デメリットや間取りのポイントを解説
おしゃれな中庭がある暮らし洗練された印象になる効果的な仕上げ方
中庭のある平屋の間取りは後悔する?メリットや注意点、施工事例を紹介
Same Category




