コラム
スキップフロアのある家の間取りづくり
主な間取りタイプや注意点とは
家づくり
2025.08.14

「スキップフロアのある家っておしゃれだけど使いやすい?」「どんな間取りがあるの?」と考えている方も多いでしょう。スキップフロアは開放感を演出したり、限られた空間を無駄なく使いたいときにぴったりな間取りの一つです。
この記事では、スキップフロアのある家の間取りタイプやメリット・デメリット、採用する場合の注意点を解説します。注文住宅を建てたいと考えている方は、ぜひ一つの間取りの参考にしてください。
スキップフロアの間取りタイプ
スキップフロアの間取りにはいくつかのパターンがあります。代表的な4つのタイプについて見ていきましょう。
地下タイプ
半地下のスキップフロアは、空間の半分が地下に埋まっているタイプを指します。半地下の空間は地下と同様に、一定の条件を満たせば容積率の計算から外すことができるため、限られた土地を有効に使いたい場合におすすめです。
中二階タイプ
中二階タイプは1階と2階の中間に設置するスキップフロアで、階段の踊り場を拡大して設けるケースが一般的です。3階建てを建てたいものの、法的な制限により難しい場合などにおいて、2階建てのまま床面積を増やせます。
ロフトタイプ
ロフトとは小屋裏収納のことです。ロフトは天井を1.4m以下にするなど制限があるため、居住スペースとして活用するには窮屈に感じることもあるでしょう。収納や子どもの遊び場など、あらかじめ活用方法を想定しておくことが大切です。
小上がりタイプ
小上がりタイプのスキップフロアは、部屋の一部に一段高いスペースを設けたものです。たとえば、リビングの一部を小上がりの畳スペースにすることで、一つの部屋に和洋どちらの空間も設けられます。また、段差の下の部分を引き出しなどの収納スペースとして活用することも可能です。
スキップフロアを間取りに採用するメリット
スキップフロアは空間を有効活用できる以外にも、さまざまなメリットがあります。スキップフロアを間取りに取り入れるメリットを、以下で6つ解説します。
空間を緩やかに区切れる
スキップフロアは床の高さを変えて空間を区切るため、独立した一つの部屋をつくるよりも空間全体の圧迫感を抑えることが可能です。また、広い空間で家族の気配を感じながら、適度な距離感でプライベートな空間を確保できます。
開放感を得られる
スキップフロアで段差の異なる空間を設けることで、視界が抜けて開放的な空間になり、実際の面積以上に部屋を広く見せられます。天窓や高窓などで自然光を室内に取り入れれば、さらに明るく広々とした室内を演出できるでしょう。
家族を身近に感じられる
スキップフロアには扉がないため、家族間のコミュニケーションが取りやすいこともメリットの一つです。料理をしながら子どもがスキップフロアで遊んでいる姿を見守ったり、離れた場所でも会話ができたりと、家族で仲良く暮らせる要素が詰まっています。
おしゃれな空間になる
スキップフロアは現代的な間取りであること、また取り入れている住宅が比較的少ないことから、個性的でおしゃれな空間をつくりたい方にぴったりです。吹き抜けや天窓と組み合わせることで、さらに開放的な空間となるでしょう。
段差部分を収納にできる
スキップフロアの魅力の一つとして、空間を有効活用できる点が挙げられます。スキップフロアの下にできた空間を、収納やちょっとしたワークスペースにするなど、アイデア次第でさまざまな使い方ができるでしょう。
狭小住宅でも採用しやすい
一般的に、敷地が小さい場合は建ぺい率や容積率によって延床面積も制限されてしまいます。しかし、スキップフロアは条件を満たせば容積率の計算に入らないため、規定の面積以上に床面積を広く取ることが可能です。狭小住宅に取り入れることで、よりメリットが大きくなるでしょう。
スキップフロアを間取りに採用するデメリット
スキップフロアには多くのメリットがある一方で、デメリットも存在します。以下で代表的なデメリットについて解説します。
空調効率が下がる
スキップフロアは扉がないため一つの空間が大きくなりやすく、冷暖房効率が悪くなりがちです。空調の効きが悪くなり室内の温度が均一に保ちにくいことや、余分なエネルギーを使うことで光熱費が高くなるなどのデメリットが考えられます。
遮音性がなくプライバシーの確保が難しい
仕切りがないことは、視線や音を遮れないことにもつながります。家族の気配をお互いに感じながら生活できることがメリットとなる一方で、プライバシーが確保しづらく、人によってはストレスを感じることもあるでしょう。
バリアフリーとはならない
スキップフロアは床に段差を設けるため、必然的にバリアフリー設計ではなくなります。介護が必要になったときや、家族に高齢者や小さい子どもがいる家庭には不向きな場合があるため、事前によくシミュレーションをしておきましょう。
間取り設計が難しい
スキップフロアのある家は一般的な間取りよりも設計が難しく、建築会社によっては対応が難しい可能性があります。また、施工には一定レベルの技術も必要です。担当する職人によって仕上がりが異なる可能性があるため、依頼先の選び方に注意しましょう。
スキップフロアを間取りに採用する際の注意点
スキップフロアを採用するのであれば、上記のデメリットを踏まえたうえで対策を考えておくことが大切です。以下ではスキップフロアがある間取りの注意点と、それぞれの対策について解説します。
空調設計に配慮する
スキップフロアのある家で快適に過ごすには、空調効率を下げないための対策が肝心です。全館空調を採用して部屋全体の温度を均一に保てるようにしたり、床暖房を導入して足元が冷えないようにしたりすることが対策として挙げられます。また、空調効率を上げるためには、家全体の気密性・断熱性を高めることも重要です。
バリアフリー対応を考える
スキップフロアはバリアフリーとの相性が悪いため、小さな子どもや高齢者のいる家庭では慎重に導入する必要があります。また、現時点では問題がなくとも、老後に不便になる可能性もあるため注意しましょう。主要な生活動線上にスキップフロアを設置しないなど、不便さを解消するための間取りの工夫が必要です。
プライバシーを確保する
スキップフロアの用途によっては、プライバシーがある程度保たれるよう工夫しましょう。玄関から見えないような間取りにしたり、視界が入りやすい部分に家具を設置したり、簡単なパーテーションで仕切ったりする方法が有効です。
施工実績が豊富な建築会社に依頼する
スキップフロアがある間取りの家は、一般的な住宅と比較して設計や施工の難易度が高くなる傾向にあります。建築会社のホームページやカタログなどで施工事例をチェックしたり、実際にモデルハウスを見学したりするのがおすすめです。その上で、スキップフロアの設計・施工が得意な建築会社に依頼するようにしましょう。
スキップフロアを間取りに取り入れて快適な暮らしを叶えよう
スキップフロアの家はおしゃれで開放感があるうえに、収納やワークスペース、子どもの遊び場などさまざまな使い方ができる点が魅力です。将来の使い方も考慮したうえで、スキップフロアがある間取りを検討しましょう。
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