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店舗併用住宅の間取りプランのつくり方!
注意点や実例を紹介

家づくり

2025.08.04

店舗併用住宅の間取りプランのつくり方!注意点や実例を紹介

店舗併用住宅を検討する際、住まいと店舗の両立に悩みを抱えてしまう方は少なくありません。「どのような間取りにすればいいの?」「プライバシーや動線の工夫はどうすればいいの?」といった不安や疑問も抱えがちです。

本記事では、店舗併用住宅の間取りづくりのポイントや注意点、実例などをわかりやすく紹介します。これから店舗併用住宅を建てたい方や、間取り設計で悩んでいる方はぜひ参考にしてください。

店舗併用住宅の特徴

店舗併用住宅の特徴

店舗併用住宅は、1つの建物内に店舗スペースと居住スペースが併設された住宅を指します。店舗の用途はカフェや美容院、エステサロンなどが多く、店舗併用住宅は基本的に「住宅」としての扱いになる点が特徴です。

店舗賃料の支払いやテナント契約の必要がなく、自宅で開業できるため開業コストを抑えられるメリットがあります。似た言葉に「店舗兼用住宅」がありますが、両者の主な違いは、店舗部分と住宅部分が室内でつながっているかどうかです。店舗兼用住宅の場合は、室内で店舗と住居部分を直接行き来できます。

店舗併用住宅を建てる前に知っておくべきこと

店舗併用住宅は便利な反面、事前に把握しておくべき注意点もあります。ここでは、建てる前に知っておきたいポイントを紹介します。

用途地域

店舗併用住宅を建てる際は、土地の「用途地域」を確認することが重要です。用途地域とは、都市計画に基づき土地の利用方法を制限する制度で、住宅や店舗などの建築に一定のルールが定められています。

地域によっては店舗の建築が制限されることもあるため、希望する業種の営業が可能かを事前に確認しておかなければいけません。特に住宅地として指定された地域では、営業できる店舗の種類や規模に制限がかかる場合もあるため、注意が必要です。

住宅ローン

店舗併用住宅では、住宅部分の面積が全体の50%以上であれば、住宅ローンが適用されるのが一般的です。ただし、店舗部分の割合が大きい場合や、事業用の色合いが強いと判断される場合は、住宅ローンが利用できない可能性があります。

また、住宅ローン控除を受けるためには、居住部分の面積が50%以上の要件を満たす必要があります。条件を満たさない場合は住宅ローンの適用外となる点にも注意しておきましょう。

固定資産税

固定資産税とは、土地や建物などの不動産にかかる税金で、毎年自治体に納める必要があります。一般的な住宅だけでなく店舗併用住宅の場合でも、一定の条件を満たせば税負担を軽減することが可能です。

建物全体のうち居住部分が4分の1以上を占めていれば、住宅用地として軽減措置の適用を受けられます。具体的には、敷地面積が200㎡以下の部分は評価額が6分の1、200㎡を超える部分は3分の1です。住宅と店舗の面積配分によって税負担が変わるため、設計段階でしっかりと確認しておきましょう。

店舗併用住宅の間取り決めの注意点

店舗併用住宅の間取り決めの注意点

店舗併用住宅では、暮らしやすさと営業のしやすさを両立する間取りが重要です。ここからは、間取り決めに関する注意点を紹介します。

店舗部分の床面積が50㎡を超えると規制が厳しくなりがち

店舗部分の床面積が50㎡を超えると、建築基準法や消防法の適用が厳しくなり、安全対策や設備の設置が求められます。また、用途地域によっては、店舗の設置自体が制限される場合もあり、営業に影響が出る可能性も出てくるでしょう。そのため、設計段階で規制内容を確認し、法令に適合した間取りを計画することが大切です。

音に配慮する必要がある

店舗併用住宅では、店舗と居住空間が同じ建物内にあるため、声や音が互いに伝わりやすくなります。これにより、家族がストレスを感じたり、お客様が不快に感じたりする恐れがあります。快適な環境を保つためにも、防音性能の強化や音が漏れにくい間取り設計が不可欠です。

住宅ローンを組めない可能性がある

店舗併用住宅は、条件によっては住宅ローンを組めない場合があります。住宅ローンは、一般的に借入期間や金利面で有利なため、利用するほうが経済的なメリットを得られます。事前にローンの種類や条件の違いをしっかり理解し、計画を立てることが重要です。

店舗・住宅それぞれのスペースが狭くなりやすい

1つの建物内で店舗と住宅のスペースを確保するため、どちらか一方を広くするともう片方が狭くなりがちです。店舗を優先すると居住空間が手狭になり物が溢れやすく、反対に住宅を重視すると店舗の席数が減るなど、売上に影響する可能性もあるでしょう。

プライバシーを守りづらくなる

店舗と住居の出入り口が近いと、お客様と家族が顔を合わせる機会が増えるほか、間取りによっては生活スペースが見えやすくなることもあります。先述した音の問題に加え、プライバシーを守るためには、適切なセキュリティ対策や間取りの工夫が必要です。

売却しづらい

店舗併用住宅は一般の住宅に比べて需要が限られるため、売却時に苦戦することがあります。購入希望者が少なく売却に時間がかかったり、希望通りの価格や条件で売れなかったりする可能性がある点に注意が必要です。

店舗併用住宅の間取りづくりで重要なポイント

快適な店舗併用住宅をつくるためには、目的に合った間取りの工夫が欠かせません。ここでは、意識しておきたいポイントを解説します。

店舗は1階部分につくる

店舗の位置は集客に大きく影響します。特に新規顧客を呼び込みたい場合は、視認性の高い1階部分に店舗を設けるのが効果的です。通行人から店内の様子が見えやすく、入りやすさにもつながるためです。

一方、2階に店舗を構えると外から見えにくく、看板や案内表示などの工夫が必要となります。まずは視認性を意識して、店舗の配置を検討することが大切です。

店舗と住居の動線を分ける

店舗と住居の動線をしっかり分けることで、家族と店舗のお客様が干渉せず、それぞれのプライバシーを守ることができます。出入りのタイミングやトイレの利用時にも気を遣わずに済み、日常生活や営業中のストレスも軽減されます。

快適な空間づくりのためには、玄関や水まわりの配置にも配慮し、互いの動きが交差しない間取り設計が大切です。

従業員用のスペースを確保する

従業員を雇う場合は、業務の効率や従業員の満足度を高めるためにも、専用の休憩スペースや更衣室などを設けるのがおすすめです。従業員用のスペースがないと、人目を気にしながら休憩や準備を行うことになり、働きづらさやストレスの原因にもつながります。

限られたスペースの中でも、従業員が安心して過ごせる場所を確保することが、職場環境の質を高めるポイントです。

集客しやすいエリアを選ぶ

店舗併用住宅を建てる際は住みやすさだけでなく、集客しやすい立地かどうかも重視する必要があります。新規客の来店が見込めるため、駅に近い場所や人通りの多い道路沿いのエリアを選ぶのがおすすめです。

また、想定する客層を明確にし、その地域に合っているか、競合店の有無なども事前に調査しておくと、より効果的な立地選びを行えます。

エリアによっては店舗用の駐車場を確保する

車での来店が多い地域や、駅から距離がある立地で店舗を構える場合は、来客用の駐車スペースを確保することが大切です。

このようなエリア・立地にもかかわらず専用の駐車場がないと、来店のハードルが上がり、せっかくの集客機会を逃してしまう可能性があります。

店舗部分は業種に合った外観・内装デザインにする

店舗部分は業種に合った外観や内装にすることで、視認性や集客力を高められます。カフェであれば温かみのある雰囲気、美容院であれば清潔感やスタイリッシュさなどです。

業種ごとの特徴を意識したデザインにすることで、通行人の関心を引きやすくなり、店舗の印象付けにも効果的です。建築会社によっては内装デザインの提案も行ってくれるため、プロに相談しながら進めるのをおすすめします。

おしゃれな店舗併用住宅の間取り事例

店舗併用住宅は機能性だけでなく、デザイン性にもこだわることで魅力が高まります。ここでは、おしゃれな間取り事例を4つ紹介します。

友人をもてなす横長の白い店舗併用住宅

友人をもてなす横長の白い店舗併用住宅の外観

念願の美容院が併設された真っ白な外観の住宅事例です。お客様は前面のグレーのドアから出入りし、家族や友人は壁で区切られた別の玄関を使う設計になっています。廊下を挟んで住居と店舗が分かれているため、音の心配が少ないのも魅力です。

友人をもてなす横長の白い店舗併用住宅の施工事例を見る

田園風景とともに過ごすサロン付き平屋の店舗併用住宅

田園風景とともに過ごすサロン付き平屋の店舗併用住宅の外観

グレーのガルバリウムと塗り壁で統一された外観は、シンプルながら無機物と有機物の調和が生む上質な雰囲気を醸し出しています。LDKには視線が抜ける大きなL字型の窓が設けられ、タイルデッキとつながることで季節ごとに変わる田園の景色を楽しめます。サロン専用のトイレは、ホテルのような高級感のある仕上がりです。

田園風景とともに過ごすサロン付き平屋の店舗併用住宅の施工事例を見る

大人かわいいisora.な店舗併用住宅

大人かわいいisora.な店舗併用住宅の内観

美容室開店を見据えて建てられた店舗併用住宅の事例です。落ち着いた喫茶店のような空間に可愛らしさを加え、四国内で集めたアンティーク家具や雑貨、グリーンが彩ります。ゆったりした広さの店舗内は、居心地の良さを大切にした設計です。

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dede cafe & MELT

dede cafe & MELTの外観

カフェとリラクゼーションサロン、住居が一体となった住宅の事例です。出入りの多いカフェは手前に配置し、女性専用のサロンは奥まった目立ちにくい場所に設けられています。オーナーがカフェのインテリアまで手掛けているのも特徴の一つです。晴れた日はテラス席で食事を楽しむことができ、日常から離れた優雅な時間が流れる空間に仕上がりました。

dede cafe & MELTの施工事例を見る

店舗併用住宅で理想の暮らしを手に入れよう

店舗併用住宅で理想の暮らしを手に入れよう

店舗併用住宅は、仕事と生活を一つの空間で両立できる魅力的な住まいです。間取りや立地、法規制などをしっかり検討し、自分らしい理想の暮らしを実現しましょう。

コラボハウスでは、経験豊富な設計士が直接お客様と対話し、理想の住まいを形にするお手伝いをしています。間取りに関するご相談にも丁寧に対応しますので、ぜひお気軽に無料相談会をご利用ください。