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駐車場のサイズの目安とは?
戸建て住宅の駐車スペースの規定と注意点

家づくり

2025.07.03

駐車場のサイズの目安とは?戸建て住宅の駐車スペースの規定と注意点

駐車場のサイズは夢のマイホームを建てる方にとって、頭を悩ませるポイントの一つです。「この駐車場の広さで本当に大丈夫かな?」「ミニバンだから普通の駐車場サイズで入るのか心配」などと、不安に感じる方もいるかもしれません。限られた敷地に収めるためには、サイズの目安や注意点を知っておくことが重要です。

本記事では、駐車場サイズの目安から、車種別の寸法・駐車タイプごとの違い、設計時の注意点までわかりやすく解説します。新築戸建ての駐車スペースで迷っている方や、車を快適に駐車したい方は、ぜひ参考にしてください。

駐車場のサイズの目安

駐車場のサイズの目安

駐車場のサイズは、車種ごとに必要なスペースが異なります。国土交通省の資料を参考に、一般的な駐車スペースの目安となる車両ごとの推奨寸法を紹介します。

➤車両別の駐車場サイズの目安

車両区分 長さ(m) 幅員(m)
軽自動車 3.6 2.0
小型乗用車 5.0 2.3
普通乗用車 6.0 2.5

※出典:国土交通省|駐車場設計・施工指針について

上の表を参考にすると、普通乗用車を停めるにはおよそ15㎡(約4.5坪)のスペースが必要です。
車の出し入れのしやすさや隣の車との距離なども含めて、最適な駐車スペースを見つけましょう。特に、駐車場を設計する際は、所有する車種に応じたサイズを正確に把握することが大切です。

車種別のサイズ基準

車種別のサイズ基準は以下のとおりです。

➤車種別のサイズの目安と車種例

車種 全長(m) 全幅(m) 車種例
軽自動車 3.4 1.48 ワゴンR、ムーヴ、タント
小型車

(5ナンバー)

4.3 1.7 アクア、フィット、ノート
中型車

(5ナンバー)

4.6 1.8 カローラ、プリウス、フリード
大型車

(3ナンバー)

5.0 1.9 クラウン、ハリアー、XV
ワンボックス車 4.8 1.8 セレナ、エルグランド、アルファード

車体サイズに合わないスペースでは、出入りのしづらさやドアの開閉制限が生じ、利便性や安全性が損なわれます。車種に応じた適切なサイズ設計により、スムーズで安心な駐車が可能となります。

駐車タイプ別のサイズ基準

駐車タイプ別のサイズ基準

駐車場のスペースを計画する際は、駐車タイプごとの最適なサイズ基準を知ることが不可欠です。縦列駐車、並列駐車、直角駐車それぞれの特性に合わせた必要寸法を理解すれば、より安全でスムーズな駐車スペースを確保できます。以下では、各タイプのサイズ基準を具体的に解説します。

縦列駐車

縦列駐車は、道路に沿って車両を縦に並べて停める形式です。縦列駐車を想定した駐車スペースでは、車両1台分の長さに加え、前後に十分な余裕が必要となります。快適かつ安全に駐車するためには、車1台の長さの約1.5倍に相当するスペースを確保しましょう。幅員は、駐車する車の幅に加えて1m程度のゆとりを持たせることが推奨されます。縦列駐車は敷地を効率的に活用できる一方で、十分な長さと幅の確保が不可欠です。

並列駐車

並列駐車とは、複数の車を横一列に並べて駐車する形式です。並列駐車で出入りのしやすさを確保するには、間口と奥行きの両方に余裕を持たせる必要があります。2台を並列で駐車する場合、幅・奥行きともに5.5m程度が一つの目安です。隣の車とのドア開閉スペースや、前後の余裕を含んでおり、ストレスなく駐車できる最低限の広さを確保できます。間取り設計時には、住宅の外構スペース全体とのバランスも考慮しましょう。

直角駐車

直角駐車とは、車両を道路に対して直角に停める駐車形式です。駐車スペースの目安として、奥行きは車の全長に加えて1m程度のゆとりを確保することが推奨されます。全長5mの普通乗用車であれば、奥行きは最低でも6m必要です。幅員は、車の全幅に1.2m程度の余裕を加えた寸法が望まれます。注意すべきは、前面道路の幅員です。4m以下と狭い場合は、駐車のための切り返しスペースが限られるため、駐車場の幅を3.3m程度確保すると、より安全かつスムーズに駐車できます。

駐車場のサイズを決める際に注意するポイント

駐車場のサイズは、単に車が入れば良いわけではありません。車路の幅や将来の車の買い替え、さらには縁石や斜面といった敷地の特性まで、考慮すべき点が多数あります。以下では、注意すべきポイントを順番に解説していきます。

車路の幅

車路は、駐車する際に車両の切り返しを行うための空間です。車路の幅が狭すぎると、駐車がしにくくなるだけでなく、事故の原因となる可能性もあります。一般的には幅5m前後が確保されるケースが多いです。ある程度の広さを確保しておくと、安全かつ快適な駐車環境を実現できます。敷地形状や前面道路の状況も考慮し、ゆとりのある車路設計を心がけましょう。

車の買い替え・買い足しの可能性

駐車場のサイズを決定する際は、現在の車の情報だけで判断するのは避けましょう。家族構成やライフスタイルの変化によって、将来的に車の保有台数や車種が変わる可能性があります。子どもの成長に伴いミニバンへの乗り換えを検討したり、セカンドカーの購入を考えたりするかもしれません。駐車スペースは後から拡張するのが難しく、再設計や工事には大きな手間と費用がかかります。将来の変化を見越した、余裕のある駐車場計画を立てることが大切です。

縁石・柱

駐車場の設計では、縁石やカーポートの柱の位置にも注意が必要です。縁石は運転席から見えづらい高さにある場合が多く、油断するとバンパーやサイド部分をこすってしまう恐れがあります。また、カーポートの柱が駐車スペース内にあると、ハンドル操作が制限されて停めにくくなる傾向があります。出入口付近にはできるだけ縁石をつくらず、隅切りを取り入れて車両の出入りをスムーズにする工夫が不可欠です。さらに、柱の少ないタイプや片側支持型を選ぶと、日常の駐車ストレスを軽減できます。

斜面

敷地に斜面がある場合は、駐車場のサイズを決めるのに特別な注意が必要です。例えば、前面道路から向かって前下がりになっている斜面では、車体の下部を地面にこすってしまうケースがあります。一見平らに見える場所でも、小さな傾斜が駐車のしづらさや、予期せぬ車両の損傷につながることがあります。そのため、敷地の高低差を考慮した駐車場設計がおすすめです。

狭小地・変形地

敷地が狭小地や変形地の場合、通常の駐車方法ではスペースが足りず、縦列駐車になることや、状況によっては機械式駐車場の導入を検討することもあります。限られた空間を最大限に活用するためには、柔軟な発想が求められます。駐車のしやすさだけでなく、玄関までの動線や敷地内の通行スペースにも目を向け、全体のバランスを意識したレイアウトにすることが重要です。

駐車場のサイズを工夫して機能的かつ快適に設計しよう

駐車場のサイズを工夫して機能的かつ快適に設計しよう

新築住宅の駐車場では、車種や駐車スタイルに合わせた適切なサイズ設定が必要です。軽自動車・普通車・ミニバンなどのサイズ基準を把握し、縦列や並列など駐車タイプ別の特性も考慮しましょう。家族構成の変化や敷地形状、傾斜・柱の位置など、将来的な使い勝手も視野に入れて設計すれば、長く快適に使えるスペースになります。

コラボハウスでは、設計士に直接要望を伝えられるため、お客さまの理想とする駐車場サイズを実現しやすいのが強みです。ぜひ無料相談からお気軽にご相談ください。

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