コラム
車2台分のガレージハウスの間取り
必要な広さや建築時のポイントを紹介
家づくり
2025.07.03

新築でマイホームを建てるなら、愛車を安全な場所に駐車できるガレージハウスに憧れる方も多いのではないでしょうか。しかし、ガレージがある家は、強度やコストの面で心配という方もいるかもしれません。
この記事では、車を2台停められるガレージに必要な広さや、ガレージハウスのメリット・デメリット、注意点などを解説します。施工事例も併せて紹介しているので、家づくりを検討中の方はぜひ参考にしてください。
車2台分のガレージハウスに必要な広さ
車2台を駐車するために必要なガレージの広さを計算するにあたって、まずは駐車する自動車の大きさを考慮する必要があります。車両の種類ごとに必要な広さの目安は、以下のとおりです。
車両の種類 | 長さ | 幅 |
軽自動車 | 3.6m | 2.0m |
小型乗用車 | 5.0m | 2.3m |
普通乗用車 | 6.0m | 2.5m |
詳しい広さについて、次の項で詳しく見ていきましょう。
ガレージの広さ
普通自動車を1台停めるのに必要な駐車場の広さは、上の表のとおり長さ6.0m、幅2.5mといわれています。坪数でいうと4.5〜5坪程度となるので、単純に計算すると、車2台を駐車するには9〜10坪程度の面積が必要です。
家の広さ
間取り設計によっても異なりますが、ガレージを9〜10坪ほど確保する場合、建物の面積が30坪程度あれば実現できます。近年ではコンパクトな住宅設計に対応している建築会社も増えているため、30坪でも十分な居住スペースを確保することが可能です。
車2台分のガレージハウスの費用相場
車2台分の広さを確保したガレージハウスを建てる場合、構造によっても異なりますが、建築費相場は木造であれば坪単価60万〜80万円程度、鉄骨造や鉄筋コンクリート造の場合で坪単価80万〜100万円程度が目安です。
耐震性を確保したい場合は、鉄骨造や鉄筋コンクリート造が良いでしょう。ガレージ部分を10坪とすると、800万〜1,000万円程度のコストがかかることになります。
車2台分のガレージハウスを建てるメリット・デメリット
普通の駐車場を選択する方法もある一方で、あえてガレージハウスにするメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。以下ではメリット・デメリットともに解説します。
メリット
まずは、車2台分のガレージハウスを建てるメリットから見ていきましょう。
愛車を守れる
ガレージには屋根や壁、シャッターがあるため、車を室内と同じ環境で管理することが可能です。駐車している間は雨風や紫外線、砂埃などの汚れから大切な愛車を守れます。また、第三者によるイタズラや盗難、車上荒らしなどのリスクを防げることもメリットです。
車の乗り降りや荷物の搬入出がスムーズ
ガレージハウスは、悪天候でも車の乗り降りや荷物の出し入れがしやすいこともポイントです。室内からガレージにそのまま出られる動線を確保しておけば、小さな子どもがいる家庭でも安全かつ便利に駐車場と室内を行き来できます。
ライフスタイルの変化に対応しやすい
現時点では車を1台しか所有していなくても、2台分の駐車スペースを確保しておけばライフスタイルの変化に対応できます。例えば、家族が増えて車をもう1台購入したり、スペースが余っているうちはBBQなどのアウトドアスペースや子どもの遊び場にしたりと、使い方はさまざまです。
デメリット
では、車2台分のガレージハウスをつくるデメリットとして考えられるものを、以下で3つ解説します。
建築コストがかかる
ガレージハウスは広々とした開口部を実現しながらも、家全体の強度を保たなくてはならないため、通常の住宅よりも建築コストが高くなる傾向にあります。柱が少ない分、壁の強度を高めるための構造や部材、設計などに費用がかかるためです。
居住スペースが制限されがち
ガレージハウスのある家は1階の大半がガレージとなるため、必然的に居住スペースが狭くなります。建物を3階建てにする方法もありますが、建築コストの増加や階段の上り下りの負担なども考慮する必要があるでしょう。また、床面積の制限によって、十分な部屋数を確保できない可能性もあります。
騒音・換気対策が必要
ガレージ内は排気ガスが溜まりやすいことや、シャッターの開閉音やエンジン音が室内や近隣の住宅に響きやすいことなども特徴です。排気ガスへの対策として換気口や窓、換気設備を導入したり、騒音対策として防音材を導入したりすることも検討しましょう。
車2台分のガレージハウスの施工事例
ここからは、実際に建築したガレージハウスの施工事例を紹介します。ガレージハウスの1つのアイデアとして、参考にしてください。
うちなー時間が流れる高台のガレージハウス
高台から市街を一望できる眺望の良さが魅力のガレージハウスです。車2台を停められるガレージは、居住スペースに食い込ませず、家の横に併設する形で建設しています。玄関から雨に濡れずにガレージに移動できる設計は、小さな子どもがいても安心です。
セカンドリビングがある四角い平屋ガレージハウス
四角いフォルムが2つ並んだおしゃれな外観の平屋です。敷地の広さを活かし、建物の横に車2台を駐車できるガレージを設けています。玄関とガレージが屋根でつながっているため、車と家の動線がスムーズな点も嬉しいポイントです。
セカンドリビングがある四角い平屋ガレージハウスの施工事例を見る
曲線が光と視線を導くガレージハウス
ホテルライクでスタイリッシュな印象のガレージハウスです。ガレージの三方が壁になっているため、雨風や盗難から愛車をしっかり守れます。パッチワークのようにつなぎ合わせた内装に遊び心も感じられる、全体的にゆとりのある設計です。
2つの平屋がつながる平屋ガレージハウス
薪ストーブのある吹き抜けが印象的な、平屋が2つつながった住宅です。2つの空間に区切ったガレージは、どちらも室内から出入りできる設計となっています。十分なスペースを確保しているため、ちょっとした作業場としても活用可能です。
車2台分のガレージハウスを建てる際のポイント
最後に、車2台分のガレージハウスを建てる際に注意したいポイントを4つ挙げて解説します。
耐震性を確保する
ビルトインガレージは、通常の住宅と比較すると柱が少ないため、耐震性に配慮して設計する必要があります。特に、2台分のスペースを確保するには広い開口部が必要なため、強度を高くしなくてはなりません。建物の構造を強くしたり、強度の高い部材を使用したりと、耐震性を確保するための対策を施しましょう。
居住スペースと駐車スペースのバランスを考慮する
ビルトインガレージをつくる際は、居住スペースとのバランスに注意しましょう。敷地面積や延床面積が限られている場合、ガレージをつくることによって居住空間が圧迫されることが考えられます。駐車スペースが狭いと駐車や乗り降りのしにくさにつながるため、居住スペースとのバランスを考えた設計にすることが大切です。
駐車スペースを適切にレイアウトする
駐車スペースのレイアウトを決める際は、実用性に合わせるよう考慮しましょう。例えば、車2台を縦列駐車にするのか並列駐車にするのかによって、敷地の使い方や間取りも異なります。普段の車の使用頻度を考慮したうえで、使いやすいレイアウトを実現しましょう。
寝室はガレージと距離をあけて配置する
ガレージハウスは構造上、車のエンジン音が室内に響きやすい傾向にあります。家族の睡眠やリラックスタイムの妨げにならないよう、リビングなどの滞在時間が多い部屋や、寝室など静かに過ごしたい場所は、できるだけガレージから離した間取りにすることをおすすめします。家族全員が快適に暮らせる家づくりを目指しましょう。
車2台も余裕のガレージハウスでゆとりのある住空間を確保しよう
ガレージハウスは室内とガレージの動線がコンパクトで、2台分の広さがあればさまざまな用途に活用できます。居住スペースとのバランスや将来的な使い勝手を考慮したうえで、ライフスタイルに合った間取りをつくりましょう。
コラボハウスでは、施工事例で紹介したようなガレージハウスの建築も行っています。設計士と一緒に、理想のガレージハウスを実現しましょう。無料相談も行っているので、ぜひ一度お近くの店舗までお越しください。
ガレージハウスについては、こちらの記事で詳しく紹介しています。
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