コラム
ランドリールームとは?
後悔しない間取りのつくり方をポイント解説
家づくり
2025.05.29

仕事や育児に忙しい主婦や主夫の方にとっては、家事をいかに効率化するかが快適な暮らしのキーワードとなるのではないでしょうか。家事をスムーズに進めるための1つのアイデアとして、ランドリールームの設置が挙げられます。
この記事では、ランドリールームの概要やメリット・デメリット、施工事例、使いやすいランドリールーム設置のコツなどについて解説します。家づくりにおいて家事動線を重視したい方や、洗濯作業を楽にしたいと考えている方はぜひご覧ください。
ランドリールームとは
ランドリールームとは、洗濯物の「洗う、干す、取り込む、たたむ、アイロンをかける、しまう」といった作業をまとめて行える部屋のことです。洗濯機、乾燥機、物干し竿、アイロン台などの設備に加え、場合によっては収納も同じ部屋に配置することで、効率的かつ時短な家事を実現できます。
ランドリールームの広さの目安
ランドリールームの広さは、4人家族の場合で2〜3帖程度が目安です。できれば4帖あると、4人分の洗濯物を干すための十分なスペースを確保できるでしょう。2帖ではやや狭く、4帖あるとゆとりを感じるケースが多いです。ランドリールームを独立した部屋として確保するのが難しい場合は、脱衣所と兼用にすることをおすすめします。
ランドリールームのメリット
ランドリールームに洗濯関連の作業を集約することには、さまざまなメリットがあります。例えば以下のようなものです。
洗濯の家事効率が上がる
洗濯物は、干す、取り込む、たたむなど、家事動線が長くなりがちな家事の1つです。その点、ランドリールームでは洗濯に関する家事を1カ所で完結できるため、無駄な移動をする必要がなくなり、効率的に家事を行えます。
家事動線のいい間取り!意識するポイントや人気の間取りアイデアは、こちらの記事で詳しく紹介しています。
家事動線のいい間取り!意識するポイントや人気の間取りアイデア
悪天候でも気にせず洗濯できる
雨の日や花粉の多い時期など洗濯物を外に干すのが難しいときこそ、室内干しができるランドリールームが便利です。また、出かける前に洗濯物を外に干したものの、途中で雨が降り、帰宅してから洗濯し直すといった無駄な手間が発生することも防げます。
ほかの部屋が洗濯物で散らかりにくくなる
ランドリールームは、室内をすっきり見せたい場合にも効果的です。洗濯物をほかの部屋や廊下に干すと生活感が出てごちゃごちゃしやすい一方で、ランドリールームに干してあれば、リビングなどほかの部屋では気になりません。
ランドリールームのデメリット
ランドリールームを設けることにはメリットだけでなく、デメリットも存在します。例えば以下のような点です。
建築コストがかかる
注文住宅では、床面積を1坪増やすごとに50万〜70万円程度のコストがかかるのが一般的です。ほかにも、ランドリールームに設置する台や物干し竿、収納などの設備に10万〜30万円程度のコストがかかるため、予算を考慮したうえで設置を検討する必要があります。
独立した部屋で作業する必要がある
ランドリールームは独立した1つの部屋のため、作業をするときに寂しさを感じる場合があります。普段テレビを見たり、子どもを見守ったりしながら家事をする機会が多い方には、不向きな間取りといえるかもしれません。
ほかの居住スペースが減る
先述の通り、ランドリールームの設置にはコストがかかるため、予算オーバーになってしまった場合はリビングを狭くするなどの工夫が必要となります。ランドリールームを設けることで暮らしにくい家になってしまっては本末転倒のため、限られた面積を有効活用できるよう、施工会社ともよく相談しましょう。
ランドリールームを採用した家の施工事例
ここでは、実際に建築したランドリールームのある家を紹介します。家全体の間取りや、ランドリールームの使い方を考える際の参考にしてください。
大窓に電車が過ぎゆくランドリールームのある平屋
脱衣室に併設した広々としたランドリールームには、家族全員分の洗濯物が干せるよう2本の物干し竿を設置しました。アイロン台の下に収納を設けることで、タオルや小物などをスッキリと収納できます。
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円窓から紅葉を眺める和モダンなランドリールームのある平屋
物干し竿やアイロン台、収納をコンパクトにまとめたランドリールームです。面積が大きく取れない場合でも、縦の空間を有効活用することで十分な作業スペースを確保しやすくなります。洗面所と隣接しているため、水回りのお掃除がしやすいこともポイントです。
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アンティークショップみたいなランドリールームのある平屋
予洗いができる洗面所があるランドリールームです。壁に沿って収納スペースを設けることで、限られたスペースでもゆったり使えます。晴れた日には外に洗濯物を干せるよう、屋外に出られるドアを設けていることもポイントです。
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ランドリールームで失敗しやすいポイント
理想のランドリールームをつくるためには、失敗しやすいポイントを踏まえたうえで、どのような部屋にするのかを考えることが大切です。ランドリールームでよくある失敗には、以下のようなものがあります。
使い勝手が悪い
ランドリールームの使い勝手が悪くなる要因として、広すぎたり狭すぎたりすることが挙げられます。また、収納スペースが十分でないことや、動線が悪い場合にも使いづらさを感じるでしょう。
生乾きになる
ランドリールームで部屋干しをする場合、風通しが悪いと洗濯物が生乾きになってニオイが気になるだけでなく、湿度調整が十分にできておらず室内にカビが発生する原因にもなります。
だんだん使わなくなる
「なんとなく便利そうだから」という理由だけでランドリールームを設けると、生活してから使いづらさを感じ、そのうち使わなくなってしまう可能性があります。子どもが独立して洗濯の頻度が減ることも、使わなくなる原因の1つです。
ランドリールームを使いやすくするコツ
上記で紹介した失敗しやすいポイントを踏まえ、ランドリールームを使いやすくするためのコツを具体的にみていきましょう。
使い方をイメージして広さや収納を確保する
ランドリールームのプランを考える際は、どの作業を行うのかを事前に明確にしましょう。例えば、乾燥機がある場合は干す作業がなくなるため、そこまで広いスペースが必要でないかもしれません。
また、ランドリールームにタオルのみを収納するのであれば、収納スペースも少ない容量で済むでしょう。作業内容や収納量に応じて、ランドリールームの広さや収納スペースを決めると失敗が少なくなります。
必要な設備やスムーズな動線を考慮する
ランドリールームに必要な設備としては、物干しユニット、アイロンをかけたり畳んだりできる作業台、収納などがあります。作業の動線を意識したうえで、それぞれの設備を配置しましょう。
また、洗濯をしている最中にほかの家事を並行して進める方も多いでしょう。ランドリールームの近くに洗面所やキッチンなどの水回りをまとめておくと、スムーズな動線で家事ができて便利です。
湿気対策をする
ランドリールームの湿気対策として、24時間換気の採用や除湿機の設置、洗濯乾燥機の使用などが挙げられます。また、漆喰や無垢材など、調湿効果の高い素材を壁や床に採用することも効果的です。
インテリアやデザインにこだわる
ランドリールームに必要なものだけを配置すると殺風景になりがちなため、インテリアにこだわることも大切です。アクセントクロスを取り入れたり、好きな雑貨や植物を飾ったりして、楽しく家事ができる空間にすると良いでしょう。
ランドリールームのあるマイホームでより快適な暮らしを
マイホームにランドリールームを設けることは、家事の効率化や洗濯物が雨に濡れる心配がなくなるなど、多くのメリットがあります。ランドリールームで行いたい作業を明確にしたうえで、日々の生活が快適になるようなランドリールームのプランを立てましょう。
コラボハウスでは、事例で紹介したようなおしゃれで使い勝手の良いランドリールームをご提案しています。ランドリールームに限らず、かっこよくてこだわりのあるマイホームを建てたい方は、ぜひコラボハウスの設計士と一緒にプランを考えましょう。
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