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平屋に耐震性は重要?
地震に強い特徴やより強固な家にする方法

家づくり

2025.05.04

平屋に耐震性は重要?地震に強い特徴やより強固な家にする方法

地震大国である日本では、家づくりにおいて耐震性能は重要な要素です。「平屋は耐震性が高い」といわれていますが、耐震性が高いとされる理由を知っている方は多くありません。また、一般的な平屋住宅の耐震性をより高める方法を知っておくと、万が一に備えられます。

この記事では、平屋が持つ耐震性の特徴や構造による違い、地震に強い平屋にするための方法を詳しく解説します。マイホームに平屋を検討している方や、地震に備えた住まいづくりを考えている方は、ぜひ参考にしてください。

平屋の耐震性が高い理由

平屋の耐震性が高い理由

平屋は2階建てなどほかの住宅と比べて耐震性に優れているとされ、その背景には建物の構造や形状に関する特徴があります。以下では、なぜ平屋の耐震性が高いのか理由を解説していきます。

​​​​建物がシンプルな構造

平屋は、2階建てや3階建てよりも構造がシンプルです。一般的な平屋は正方形や長方形の形状で、地震の揺れが均等に分散されます。複雑な形状だと揺れの力が特定の箇所に集中して破損の危険性がありますが、シンプルな構造のため負荷が一点に集中せず、倒壊リスクが低減します。平屋の単純な形状は建築コストの面でも有利で、メンテナンスもしやすいです。

建物が低く安定しやすい

平屋の特徴は、1階建てによる高さと安定性です。建物の高さが低いと重心も低くなり、地震の揺れを受けにくくなります。高い建物は上部が大きく揺れやすくなりますが、平屋は上階の重量がないため揺れが抑えられて安定しています。万が一の地震の際には避難しやすく、階段からの転落リスクもないため安全性が高いといえるでしょう。

構造別の耐震性の違い

構造別の耐震性の違い

同じ平屋でも、どの構造で建てるかによって耐震性が大きく変わってきます。ここでは、主な3つの構造とそれぞれの特徴を解説します。

木造

木造は、日本の住宅で多く建てられる一般的な構造です。木材は軽量でありながら粘り強く、地震の揺れを吸収します。以下3つの工法は、特に耐震性に優れています。

  • 木造軸組工法
  • ツーバイフォー工法
  • 木造ラーメン工法

木のぬくもりを感じられる、温かみのある空間も魅力です。コストパフォーマンスが良く断熱性も高いため、一般住宅や小規模な平屋に適しています。

鉄骨造

鉄骨造は、木造より耐震性に優れています。地震のエネルギーを分散させる鉄の高い強度としなやかさが特徴です。軽量鉄骨造と重量鉄骨造があり、平屋では主に軽量鉄骨造が採用されます。耐火性にも優れていますが、熱伝導率が高いため断熱対策も欠かせません。自由度の高い間取りや大空間を求める方におすすめの構造です。

鉄筋コンクリート造

鉄筋コンクリート造(RC造)は、圧縮に強いコンクリートと引張に強い鉄筋を組み合わせた高い耐震性を持つ構造です。また地震だけでなく、台風や火災にも強い耐久性があります。鉄筋コンクリート造は重量があり、振動が伝わりにくく遮音性・断熱性にも優れています。長期的視点で住まいを考える方や、高い安全性を求める方におすすめです。

耐震性以外の平屋の魅力

平屋は耐震性だけでなく、日常生活においても多くの魅力があります。耐震性以外に挙げられる平屋の特徴を、以下で解説していきます。

家族間でコミュニケーションが取りやすい

平屋では家族全員が同じフロアで生活するため、自然と家族の気配を感じやすくなります。リビングや廊下で顔を合わせる機会が増え、日常的な会話が生まれやすいのが魅力です。小さな子どもやご高齢の方がいる家庭では、いつでも様子を確認できる安心感があります。

効率的な生活・家事動線を確保しやすい

平屋は階段の上り下りがなく、効率的な動線を確保することが可能です。すべての部屋が同じフロアにあるため移動距離が短く、洗濯物を干す際も階段を使わず済むなど、家事の負担が軽減されます。高齢者や小さな子どもがいる家庭にとっても、効率的な動線は大きな利点です。

メンテナンスコストを抑えやすい

平屋は建物が低いため、外壁や屋根のメンテナンスが容易です。2階建て以上の住宅では高所作業に足場が必要ですが、平屋では足場設置の費用がかかりません。建物がシンプルなためメンテナンスの箇所が少なく、住宅の寿命も延ばしやすいです。

おしゃれな平屋の外観デザイン|施工事例と家づくりのポイントとはは、こちらの記事で詳しく紹介しています。
おしゃれな平屋の外観デザイン|施工事例と家づくりのポイントとは

今より平屋の耐震性を高める方法

平屋は基本的に耐震性が高い住宅とされていますが、さらに安全性を高めるための方法がいくつかあります。ここでは、具体的な対策を見ていきましょう。

壁を多くする

平屋の耐震性を高めるには、耐力壁を適切に配置することが効果的です。耐力壁は地震や強風など横からの力に耐える役割があり、壁を増やすと建物全体の安定性が向上します。
木造住宅では、筋交いや構造用合板を用いた耐力壁が重要です。ただし、壁を増やすと間取りの自由度が制限されるため、生活スタイルとのバランスを考慮して計画しましょう。

シンプルな形状で建てる

建物の形状は耐震性に大きく影響します。L字型やコの字型など複雑な形状だと、地震の力が集中する箇所ができやすくなり、建物の破損が始まる可能性が高まります。
耐震性を高めるには、四角形に近いシンプルな形状が理想的です。長方形や正方形であれば地震の揺れが均等に分散され、一点に負荷が集中するリスクを減らせます。

軽い素材の屋根を採用する

屋根の重量は、建物全体の耐震性に大きく影響するのが特徴です。重い屋根材だと地震の揺れで建物上部に大きな負荷がかかり、倒壊リスクが高まります。
ガルバリウム鋼板やスレート、軽量金属屋根などの軽量な屋根材を選ぶことで、建物への負担を軽減して耐震性を向上させます。軽量な屋根材は軽いだけでなく、耐久性や防水性にも優れているのが特徴です。

壁・柱・梁・開口部のバランスを考慮する

平屋でも壁・柱・梁・開口部のバランスが悪いと、耐震性が低下します。大きな窓や開口部が多いと耐力壁が減少し、建物の強度が下がります。L字型やコの字型の平屋では、角の部分に力が集中しやすく補強が必要です。開放的な空間と耐震性を両立するには、構造計算に基づいた適切な設計が重要です。

標準仕様が耐震等級3の建築会社を選ぶ

住宅の耐震性能は、耐震等級という指標で表されます。等級ごとの耐震性能は以下のとおりです。

  • 等級1:建築基準法の最低基準
  • 等級2:等級1の1.25倍
  • 等級3:等級1の1.5倍

耐震性を重視するのであれば、標準仕様で最高ランクの耐震等級3を満たす建築会社を選びましょう。耐震等級3の住宅は、大地震でも倒壊する可能性が極めて低いとされています。

地震に強い土地を見極めて選ぶ

平屋の耐震性には建物の強さだけでなく、土地の地盤強度も重要です。いくら建物の耐震性能が高くても、地盤が弱ければ地震時に液状化や不同沈下が起き、家が傾いたり損傷したりする恐れがあります。地震に強い家づくりの第一歩は、強固な地盤の土地を選ぶことです。強固な地盤の土地が望ましいですが、場合によっては地盤改良が必要となります。

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平屋は、シンプルな構造と建物の低さにより耐震性に優れています。さらに安全性を高めるには、耐力壁の適切な配置や軽い屋根材の採用、強固な地盤の選択などが効果的です。

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