コラム
ビルトインガレージの注文住宅|メリット・デメリットや間取り決めのポイントとは
家づくり
2025.03.28

マイホームを建てるとなったとき、ビルトインガレージのある家に憧れる方も多いのではないでしょうか。車庫が自宅と一体化することで、さまざまなメリットが期待できます。しかし、実際に注文住宅でビルトインガレージを採用するとなると、間取りを決めるうえで気になるポイントも出てきます。
そこで本記事では、ビルトインガレージのメリット・デメリットや、間取り決めのポイントなどをわかりやすく解説します。これから家づくりを検討する方に役立つ内容となっていますので、ぜひ参考にしてみてください。
ビルトインガレージとは
ビルトインガレージは建物の一部に車を収容できる構造を指し、建物と車庫を合わせてガレージハウスと呼ばれています。特に2階建てや3階建ての住宅の1階部分に設置されるケースが多く、十分な土地があれば平屋への導入も可能です。大きな開口部を特徴とし、車の出し入れが容易なうえに、シャッターやドアを設置するため防犯性も高まります。
ガレージハウスやビルトインガレージについては、こちらの記事で詳しく紹介しています。
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ビルトインガレージのメリット
ビルトインガレージを採用すると、車の劣化を防いだり、土地を有効的かつ効率的に活用できたりするなど多様なメリットを享受できます。以下では、それぞれのメリットのポイントを掘り下げて解説していきます。
車の劣化を防ぎやすい
ビルトインガレージは、車を外的ダメージから守りやすい構造が特徴です。屋根やシャッターが車を雨風や紫外線から保護し、ボディへのダメージを軽減します。また、飛来物によるキズのリスクも回避できるため、塗装やパーツの劣化が少なくなります。結果的に車体の劣化が抑えられ、車両の寿命を延ばし資産価値の維持に貢献します。
土地を有効活用できる
ビルトインガレージは建物内に駐車スペースを設けることで、限られた土地でも効率的な活用が可能です。居住空間を確保しつつ、余った敷地を庭や他の用途に利用できます。通常ビルトインガレージも延床面積に含まれますが、ガレージ部分の面積が延床面積の5分の1以内であれば、容積率の計算から除外される緩和措置を適用可能です。
家族が集まりやすい空間にもなる
ビルトインガレージを設置してもスペースに余裕ができる場合は、そのスペースを活用して家族で楽しめる空間をつくれます。趣味の部屋を設置したり、収納スペースを拡大したり、アウトドアスペースを設けたりするなど、生活を充実させるための幅広い用途に活用できます。自然と家族が集まりやすい空間が生まれるでしょう。
ビルトインガレージのデメリット
ビルトインガレージはメリットが多い一方で、間取りやスペースの制約、音・ニオイ、断熱性・耐震性などの課題もあります。以下でビルトインガレージのデメリットを詳しく解説しますので、チェックしてみましょう。
1階の居住スペースが狭くなる
ビルトインガレージの注文住宅を採用すると、1階部分にガレージをつくることになるため、1階の居住スペースが狭くなります。対策として、2階にリビングを設置するのが一般的ですが、間取りの自由度が制限されやすく、リビングやダイニングの配置に工夫が必要です。生活動線や採光を確保するための設計の工夫も求められます。
音やニオイが気になる可能性がある
建物内に車庫をつくるビルトインガレージでは、シャッターの開閉音やエンジン音がガレージ内で響きやすくなります。音や振動が室内まで届くと、ストレスに感じることもあるでしょう。時間帯によっては家族だけでなく、近隣住民にも迷惑をかけてしまう可能性があります。また、排気ガスが充満して不快に感じやすく、健康被害のリスクが考えられる点も要注意です。
断熱性・耐震性に不安がある
車の出入りのため大きな開口部を持つビルトインガレージは、気密性の確保が難しく外気の影響を受けやすいため、断熱性の低下を招く可能性があります。また、ビルトインガレージをつくることで通常より壁や柱が少なくなり、耐震性も下がる傾向にあります。断熱材の施工や鉄筋コンクリート造にするなど、施工時の工夫が必要です。
ビルトインガレージを採用した住宅の施工事例
ビルトインガレージの注文住宅と一口に言っても、多彩なバリエーションがあります。家族の好みやライフスタイルに合わせて、理想の住まいをつくることが可能です。ここではビルトインガレージを採用した施工事例を2つ紹介しますので、参考にしてください。
ロの字中庭のあるガレージハウス
平屋と2階建てが融合したスタイリッシュな邸宅の事例です。玄関を境に、右手にはビルトインガレージと和室、左手には1階にLDK、2階にプライベートルームを配置しました。中心のタイル張りのパティオからは家全体に自然光が降り注ぎ、建物とガレージが一体となった美しいデザインが際立ちます。内外観ともに調和のとれたデザインが魅力的です。
MINI COOPERの家
ミニクーパーを主題にした、愛らしさと楽しさに満ちた住まいの事例です。木材と金属の質感が巧みに調和して、住居だけでなく愛車の魅力をも引き立てます。外観は、ガレージの扉と玄関の木目がクールな建物に温もりを与える一方で、玄関を入るとガラス張りのガレージと階段がお出迎えします。まるでミニチュアの世界に迷い込んだかのような、遊び心あふれる空間が広がっているのが特徴的です。
ビルトインガレージの注文住宅を建てるときのポイント
ビルトインガレージの注文住宅を成功させるためには、いくつかのポイントをクリアすることが大切です。特に重要な3つのポイントを解説していきますので、設計を考える際の参考にしてみましょう。
防音・換気対策する
ガレージのある家では、車の音やニオイが生活の妨げになる可能性があります。防音対策として、ガレージと部屋の距離をあけて配置することが必要です。また、壁内部に断熱材や遮音材を使用することで、音の広がりを抑制できます。静音タイプのシャッターは、開閉時の騒音を抑制するのに効果的です。一方の換気対策としては、大型の換気扇の設置や小窓を配置することで、排気ガスや湿気の滞留を防げます。
スムーズな動線をつくる
ガレージ部分と居住空間の動線は、スムーズにしておく必要があります。複雑な設計は使いにくい動線となり、ストレスを招く可能性があるからです。スムーズな動線をつくるポイントは、自分や家族の日常生活の行動をシミュレーションしてみることです。特に、荷物の搬入のしやすさは重要な基準となります。ガレージから室内への荷物の搬入をスムーズに行える動線であれば、生活利便性を向上できるでしょう。
実績豊富な施工会社に依頼する
ビルトインガレージの注文住宅を依頼する際は、実績豊富な施工会社を選びましょう。ビルトインガレージの家の施工実績が豊富な会社は、ガレージの使いやすい広さや、建物の性能を維持してビルトインガレージの家を建てる方法など、重要な知識と技術を備えています。自分に合った施工会社を選ぶためには、各社のホームページやカタログ、モデルハウス等をチェックしてみましょう。
快適なビルトインガレージの注文住宅を検討しよう
ビルトインガレージは車の劣化を防ぎ、土地の有効活用もしやすいなどメリットが豊富ですが、居住スペースが狭くなり、騒音や耐震性の不安もあるなどデメリットもあります。これらの課題をクリアし、理想的なビルトインガレージの注文住宅をつくるためには、実績豊富な施工会社に依頼するのがベストです。
コラボハウスでは設計士に直接相談ができるため、機能性とデザイン性を備えた理想的なビルトインガレージを実現できます。無料相談も行っていますので、ぜひこの機会にご利用ください。
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