コラム
猫と一緒に暮らす家づくり実例
間取りアイデアと設備の選び方
家づくり
2025.03.13

猫と一緒に暮らす方にとって、猫は家族の一員です。 家を建てるなら、猫にとっても快適な住まいにしたいと考える方も多いでしょう。猫と快適に暮らすためには、間取りの工夫や設備選びが大切です。
本記事では、猫がのびのびと暮らせる家の実例を紹介し、 取り入れたい間取りのアイデアや、設備選びのポイントを解説します。 猫も人も満足できる住まいづくりの参考にしてください。
猫と快適に暮らすための家づくりの基本
猫と暮らす家づくりで大切なのは、猫も人も快適に暮らせる空間にすることです。そのためには、次に紹介するポイントを押さえて、猫の習性や家族との共生を考慮した設計を心がけましょう。
キャットタワーなど高低差のある空間を作る
猫は高い場所を好み、そこから周囲の様子を確認することで安心します。キャットタワーやキャットウォークを室内に設置すれば、猫の欲求が満たされてストレス軽減につながるだけでなく、室内で暮らす猫の運動不足解消にも役立ちます。
猫の隠れ場所やパーソナルスペースを確保する
猫は本来、単独行動を好む動物であり、静かで周りから隠れられる場所にいると安心します。常に人の視線があるとストレスを感じやすいため、家具の配置を工夫したり専用スペースを設けたりすることで、猫がリラックスできる環境を整えてあげましょう。猫専用の通路やドアを設けることで、自由に移動できる環境を作るのも有効です。
日当たりや風通しの良い場所にスペースを設ける
猫といえば、縁側や窓際でのんびり日向ぼっこをしているイメージがあるかもしれません。猫は日向ぼっこをしながらくつろぐ習性があるので、いつでも日光浴できるスペースを確保するのも効果的です。出窓に猫がくつろげるカウンターを設置するのもよいでしょう。
キッチンなど危険な場所は入れないようにする
キッチンには、火や包丁など猫にとって危険な要素が満載です。薬品類を置いている場所も危険なため、注意しましょう。猫の安全を守るため、こうした危険な場所への立ち入りを制限することが重要です。
危険な場所の出入り口にはペット用ゲートや柵を活用し、物理的に侵入できないよう工夫しましょう。窓や扉が確実に閉まっているかを確認し、脱走防止のため隙間を作らない工夫も必要です。
猫が好きなように動き回れるスペースを確保しつつ、安全に暮らせる環境作りを心がけましょう。
爪とぎやトイレなどケアスペースを設ける
猫が快適に過ごせるよう、爪とぎやトイレのためのケアスペースを確保することも重要です。
爪とぎは猫にとって重要な行動ですが、適切な場所がないと壁や建具を傷つける原因になります。猫の使いやすい位置に爪とぎを設置することで、猫のストレス軽減につながるうえ、住まいが傷つくのを防止できます。
トイレは静かな場所に置き、清潔に保つことが理想です。猫と人、それぞれのケアスペースを分けることで、より快適に暮らせます。
施工事例から学ぶ!猫と快適に暮らす間取りアイデア
ここでは、コラボハウスがこれまでに手がけた住まいのなかから、猫との快適な暮らしを叶えた施工事例を紹介します。
猫が通りやすいくぐり戸を設置した和モダンな平屋
最初に紹介するのは、人と猫がともに快適に暮らせるよう設計された和モダンな平屋です。室内ドアの一部にくぐり戸をつけて、猫が自由に行き来できるよう工夫されています。来客の目に触れない洗面所にある猫用トイレは、静かで落ち着ける環境を保つとともに、片づけもしやすくなっています。LDKの壁に設けた抜け穴を通って、猫が直接移動できるのもポイントです。
猫が通りやすいくぐり戸を設置した和モダンな平屋の施工事例を見る
吹き抜けにキャットウォークがある住まい
2つ目に紹介するのは、子どもや猫がのびのびと暮らせる2階建ての事例です。リビング階段の上部に設けられた開放的な吹き抜けには、キャットウォークが設置されています。はめ込み窓からたっぷりと日差しが入り、猫はキャットウォークで日向ぼっこを楽しめます。2階トイレの一角に設置した猫用トイレは、キャットドアを通して自由に出入り可能です。
高天井にキャットウォークや猫用ネットを設けた平屋
3つ目に紹介する平屋の特徴は、広さ14帖のLDKの上部にあるキャットウォークです。構造上必要な梁を活用し、猫が自由に歩けるキャットウォークや猫用ネットを設置しました。中庭を挟んだ反対側には愛猫の専用スペースを設けているほか、廊下の収納下に猫が入れるトイレスペースも設けています。いつでも猫が快適に暮らせる工夫が満載の住まいです。
高天井にキャットウォークや猫用ネットを設けた平屋のルームツアーを見る
猫と暮らす家に取り入れたい!おすすめの設備と素材5選
猫と快適に暮らす家づくりにおいては、間取りだけでなく、設備や素材の選択が重要です。以下では、猫との暮らしにおすすめの設備と素材を5つ紹介します。
傷や汚れに強いフローリング
猫がいると、爪で床を引っかいたり、粗相をしたりすることがあります。そのため、床材は傷や汚れに強いものを選びましょう。
具体的には、表面に特殊なコーティングが施されたフローリングや、硬い木材でできたフローリングを選ぶのがおすすめです。滑り止め加工のあるフローリングなら、猫が走っても滑りにくく、関節の負担を軽減できます。
また、掃除がしやすく汚れの染み込みにくい素材を選べば、日々のお手入れが楽になり、常に清潔な環境を維持できます。
傷防止用のフローリングワックス
フローリングには、専用の保護ワックスを3〜6カ月に1回程度塗ることで、傷を防ぎ、美しい光沢を保てます。
猫がよく通る場所や専用スペースなどには、フロアマットやカットパイルのカーペットを敷いておくと、床の保護や猫の足腰の負担軽減に役立ちます。ループパイルのカーペットは、猫の爪が引っかかってしまうため避けましょう。
高い調湿効果と消臭効果のある壁材
壁材や壁紙には、猫との暮らしに適した機能性を持つものがあります。例えば、自然素材である珪藻土は、高い調湿効果と消臭効果があり、室内の湿度を適切な状態に保つとともに、猫特有の臭いを軽減してくれます。
デザイン性と調湿・消臭機能を兼ね備えた壁材をアクセントとして取り入れるのもおすすめです。
猫用トイレの周辺やリビングにこうした壁材を用いれば、空気環境が改善され、カビやダニの発生を抑える効果も期待できます。
猫が自由に移動できる小型ドア
猫は自分のタイミングで自由に動きたがります。室内のドアや壁に小型のペットドアや抜け穴を設置しておけば、猫が自由に部屋行き来できるため、ストレス軽減に効果的です。家族も、猫に呼ばれるたびドアを開けに行く必要がなくなり、いっそう快適に暮らせるでしょう。
落下防止のためのバルコニーガード
2階以上にバルコニーがある場合、高い場所を好む猫が落下しないよう、ネットや格子状のガードを設置すると安心です。窓に猫が開けられないロック機能をつけたり、強度の高い網戸を採用したりするなど、猫がバルコニーから脱走しない対策も検討しましょう。
猫と快適に暮らすための掃除・臭い対策
猫と快適に暮らすためには、掃除のしやすい環境づくりや臭い対策も大切です。人にとっても快適な環境を実現することで、猫も気持ち良く日々を送れます。
風通しの良い場所にトイレを置く
猫用トイレは風通しの良い場所に置くと、臭いがこもるのを防げます。消臭効果の高い猫砂を選ぶと、臭いの発生を抑えられます。猫が排泄した後は、できるだけすぐに猫砂の固まった部分を取り除き、清潔な状態を保つようにしましょう。
臭いや猫砂の飛び散りが気になる場合は、ロボット掃除機や空気清浄機を活用すると掃除が楽になります。
トイレや餌場の配置に工夫する
猫用トイレは、人の生活動線から外れた場所に設置すると、臭いや汚れが気になりにくくなります。家族の通行が少ない静かな場所なら、猫も落ち着いてトイレを使えます。
餌場は、猫が周囲を見渡せる場所に設置すると安心して食事ができます。防水性や耐久性の高い床材を選ぶと、掃除の手間が軽減できるでしょう。
犬と暮らす家については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
犬と快適に暮らす家づくりポイント!理想的な間取りと工夫アイデアも(後日公開予定)
犬と暮らす家におすすめの土間リビングとは?間取りや注意点を解説
デザインと機能を両立!コラボハウスで猫と快適に暮らす家を!
猫は大切な家族の一員ですが、常に家族と一緒にいるとストレスを感じることもあります。猫が落ち着けるよう、高い場所や狭くて静かなスペースを用意するとよいでしょう。また、汚れや臭い対策をすることで、猫も人も快適に暮らせます。
コラボハウスでは、設計士と直接相談しながら、猫の習性や安全性を考慮した間取りや設備のご提案をします。今回紹介したように、キャットウォークや猫用ドアの導入など、猫が快適に過ごせる工夫を施した事例も多数あります。デザイン性と機能性も兼ね備え、猫と人が快適に暮らせる空間をオーダーメイドで設計します。
猫も人も満足できる、オンリーワンの美しく機能的な家づくりはコラボハウスにお任せください。興味のある方は、ほぼ毎日開催している設計士の無料相談会にぜひご参加ください。
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