コラム
外壁を塗り壁にするメリット・デメリット
おしゃれなデザイン事例も紹介
家づくり
2025.03.10

家づくりやリフォームでは、外壁のデザインや素材選びは重要なポイントです。特に近年、自然素材ならではの風合いや独特の質感を持つ「塗り壁」が注目を集めています。塗り壁はデザイン性が高く、和風・洋風を問わず、さまざまな住宅スタイルに調和します。しかし、コストやメンテナンス、耐久性への不安から、採用を迷う方も少なくありません。この記事では、塗り壁外壁のメリット・デメリットを詳しく解説し、種類別の特徴やコラボハウスの施工事例をご紹介します。
塗り壁の外壁とは?
塗り壁とは、外壁の仕上げに自然素材を用いる工法で、職人の手作業によって施工される外壁の一種です。滑らかな質感や独特のテクスチャーが特徴で、住まいに高級感や温かみをもたらします。代表的な塗り壁素材には、漆喰(しっくい)、モルタル、珪藻土(けいそうど)、土塗り、ジョリパットなどがあり、それぞれ異なる特性を持っています。デザイン性や機能性を考慮し、住まいのニーズに合った素材を選ぶことが重要です。ここでは、代表的な塗り壁素材について詳しく解説します。
塗り壁外壁の素材と特徴
塗り壁の外壁にはさまざまな種類の素材があり、それぞれの特性によってデザイン性や機能性、メンテナンスの頻度が変わります。ライフスタイルや住まいの環境に応じて、適した素材を選ぶことが重要です。以下に、代表的な塗り壁素材の種類と特徴をまとめました。
素材名 | 特徴・メリット | デメリット |
漆喰(しっくい) | ・消石灰を主成分とした自然素材 ・調湿性や防火性に優れ、カビを防ぐ ・白を基調としたデザインに最適 |
・定期的なメンテナンスが必要 |
モルタル | ・セメント、砂、水を混ぜて作られる壁材 ・耐久性が高く、カラーバリエーションや仕上げが豊富 |
・ひび割れが発生しやすい |
珪藻土(けいそうど) | ・吸湿性や放湿性が高く、結露防止に効果的 ・自然な風合いと温かみのある質感 |
・外壁材としては耐久性がやや劣る |
土塗り | ・日本の伝統的な塗り壁材で、粘土や砂を主成分とする ・調湿性に優れ、独特の温かみがある ・和風住宅に特に適している |
・耐水性が低く、防水対策や定期的なメンテナンスが必要 |
ジョリパット | ・アクリル樹脂を主成分とした高性能な塗り壁材 ・耐久性や防水性に優れ、クラック(ひび割れ)や汚れに強い ・豊富なカラーバリエーションと仕上げデザインで、モダンからナチュラルまで幅広い外観を演出可能 |
・施工に手間がかかり、職人の技術によって差が出る場合がある |
外壁を塗り壁にするメリット
塗り壁の外壁は、デザイン性に優れ、機能面でも多くの利点があります。特に自然素材を使用した塗り壁は、調湿性や通気性に優れ、住環境を快適に保つ効果が期待できます。さらに、適切な施工を施せば耐久性も高く、長く美しい外観を維持できる点も魅力です。ここでは、塗り壁外壁の具体的なメリットについて詳しく解説します。
デザイン性の高さ
塗り壁は職人の手作業による仕上げのため、滑らかな質感や独特の陰影が生まれ、他の外壁材にはない高いデザイン性を実現できます。和風・洋風・モダンスタイルなど、さまざまな住宅デザインに対応できる点も魅力です。また、塗料の色や仕上げの方法を自由に選べるため、住まいの雰囲気に合わせたオリジナリティを演出できます。同じ素材を使用しても施工方法によって仕上がりが異なるため、個性的な外観を求める方にもおすすめです。
通気性や調湿性の良さ
漆喰や珪藻土など、塗り壁に使用される自然素材は、優れた通気性と調湿性を持ち、室内の快適性向上に貢献します。湿気が多い時期には余分な水分を吸収し、乾燥した時期には適度に放出するため、結露やカビの発生を抑える効果が期待できます。また、化学物質をほとんど含まない素材も多く、シックハウス症候群などの健康リスクを軽減できる点も魅力です。安心・安全な住環境を重視する方には、塗り壁の採用が特におすすめです。
耐久性が高くメンテナンスしやすい
適切に施工された塗り壁は、非常に高い耐久性を持つ外壁材の一つです。特に漆喰やモルタルを使用した塗り壁は、20年以上の耐用年数を誇る場合もあります。風雨や紫外線による劣化は避けられませんが、小さなひび割れや傷であれば自分で補修できるケースも多く、定期的なメンテナンスを行うことで外観の美しさを長期間維持できるでしょう。また、塗り替えの際には、元の塗り壁を活かしながら新たなデザインを取り入れることも可能で、リフォームの楽しみが広がります。
外壁を塗り壁にするデメリット
塗り壁には多くの魅力がありますが、いくつか注意すべき点もあります。特に、施工費用の高さ、メンテナンスの手間、ひび割れのリスクなどを事前に理解し、対策を講じることが重要です。後悔のない外壁選びのために、塗り壁のデメリットについて詳しく確認しておきましょう。
コストが高くなりやすい
塗り壁は、サイディングやタイルと比べて初期費用が高い傾向があります。特に、漆喰や珪藻土などの自然素材を使用する場合、材料費に加え、熟練した職人による施工費が高額になるケースも少なくありません。また、塗り壁は一層ずつ丁寧に塗り重ねて仕上げるため、工期が長くなりやすく、その分コストに影響します。ただし、適切なメンテナンスを行えば長期間使用できるため、長期的なコストパフォーマンスは良好といえます。
施工が難しい
塗り壁の仕上がりは、職人の技術力に大きく左右されるため、均一で美しい仕上げを実現するには高度な技術が求められます。下地処理や塗布の厚さ、乾燥時間の管理など細かい作業が必要となり、未熟な施工ではムラや剥がれが発生するリスクがあります。そのため、施工業者を選ぶ際は、過去の実績や評判をしっかり確認し、経験豊富な業者を選ぶことが重要です。塗り壁の耐久性や美観を保つためにも、信頼できる施工業者を選ぶようにしましょう。
クラック(ひび割れ)の発生リスクがある
塗り壁は気温差や湿度の変化、建物の構造的な動きなどが原因で、ひび割れ(クラック)が生じやすい点が課題となります。特に、モルタルのような硬い素材は、乾燥や収縮によって細かなひび割れが発生することがあります。このリスクを軽減するためには、弾性塗料を使用したり、下地補強材を取り入れたりするなどの対策が有効です。また、定期的な点検や小規模な補修を行うことで、大きなダメージを防ぐことができます。適切なメンテナンスを行いながら、長く美しい外観を維持しましょう。
コストが高くなりやすい
外壁を塗り壁にするデメリットの一つは、コストが高くなりやすい点です。例えば、サイディングやタイルと比較すると、初期費用が高くなる傾向があります。特に、漆喰や珪藻土などの自然素材を使用する場合は、材料費が高額になり、さらに職人による施工費も影響します。また、施工に時間がかかるため、工期が長期化し、それに伴うコストも増加することがあります。しかし、適切なメンテナンスを行うことで、外壁の美しさを長期間保つことができるため、長期的にはコストパフォーマンスが良好と考えられます。
おしゃれな塗り壁外壁のデザイン事例4選
塗り壁外壁は、独特の質感や多彩な色合いにより、住宅に温かみや洗練された雰囲気を与えます。ここでは、コラボハウスが手掛けた塗り壁外壁の施工事例をご紹介します。さまざまなスタイルを参考にしながら、理想のデザインをイメージしてみましょう。
落ち着いたアースカラーが和の美しさを引き出す家
落ち着いたアースカラーの塗り壁が、和モダンなデザインを引き立てる住宅の事例です。塗り壁特有の陰影が建物に奥行きと表情を与え、時間帯や天候によって異なる美しさを楽しめます。木製の玄関ドアや深い軒との組み合わせが、温かみのある外観を演出。伝統的な素材感とモダンなデザインが融合したこの住まいは、自然素材を活かした家づくりを考えている方に最適です。
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温もりを感じる塗り壁の家
真っ白な塗り壁が特徴のこの住宅は、シンプルながらもスタイリッシュなデザインが目を引きます。ホワイトの外壁が周囲の自然と調和し、明るく清潔感のある印象を与えます。また、木製の玄関ドアをアクセントにすることで、シンプルなデザインの中に温かみをプラス。明るさとナチュラルな雰囲気を兼ね備えたこの家は、洗練されたシンプルモダンな住まいを目指す方におすすめです。
アンティーク感があるグレーの塗り壁の家
グレーの塗り壁を採用したこの家は、アンティーク調の落ち着いた外観が魅力です。直線的なフォルムを活かしたシンプルなデザインながら、グレーの色合いが都会的で洗練された雰囲気を演出します。窓や玄関ポーチの配置が計算されており、ミニマルなデザインながら実用性と美しさを両立。クラシックな雰囲気と、現代的なスタイルを兼ね備えた住まいを求める方にぴったりです。
黒の塗り壁と片流れの屋根がスタイリッシュな家
深みのあるブラック系の塗り壁を採用し、シックで洗練された印象の住宅です。マットな質感が外観に上品さを加え、自然環境とも美しく調和しています。片流れの屋根は、軒の出を活かしたデザインで、シャープなフォルムを強調。さらに、外構に木材を組み合わせることで、クールな黒の外壁に温かみをプラスしています。モダンでありながらも親しみやすい雰囲気が魅力の住宅です。
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塗り壁外壁の費用相場と施工業者の選び方
塗り壁外壁を採用する際は、費用と施工業者選びが重要なポイントです。あらかじめ予算を把握し、信頼できる施工業者を選ぶことで、安心して理想の家づくりを進められます。
塗り壁外壁の費用相場
塗り壁外壁の費用は、使用する素材や施工の難易度によって異なります。一般的な相場は1平方メートルあたり7,000~1万5,000円が目安です。特に漆喰や珪藻土などの自然素材を使用する場合、材料費や施工費が高くなる傾向があります。ただし、これらの素材は耐久性に優れ、長期的に見ればコストパフォーマンスが良いのが特長です。また、下地処理や仕上げのデザインによっては追加費用が発生するため、事前に見積もりを依頼し、予算を明確にしておきましょう。
塗り壁の施工費用を抑えるポイント
塗り壁外壁の費用を抑えるには、いくつかの工夫が必要です。例えば、地元の施工業者を選ぶことで、人件費や輸送費を削減できます。また、シンプルなデザインを採用すると施工時間が短縮できるため、結果的にコストを抑えられます。さらに、複数の業者に見積もりを依頼し、施工内容や価格を比較することで、適正な価格で施工できる業者を選ぶことが可能です。見積もりを取る際は、追加費用の有無や保証内容も確認しておくと安心です。
塗り壁の施工業者選びのチェックポイント
施工業者を選ぶ際は、過去の施工実績や事例写真を確認することが重要です。また、ネットの口コミや評判も参考にすると、業者の対応や仕上がりのクオリティを判断しやすくなります。さらに、資格を持つ職人が在籍している業者は、施工の信頼性が高い目安となります。見積もりの際には、施工内容の詳細、追加料金の有無、保証の範囲などをしっかり確認し、納得できる条件で契約を進めましょう。
その他の外観デザインについては、こちらの記事で詳しく紹介しております。
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塗り壁外壁はデザインの自由度が高く、和風からモダンな住宅まで幅広いスタイルに対応できます。また、自然素材を使用することで、通気性や調湿性に優れ、快適な住環境を実現できるのも魅力です。一方で、施工には高度な技術が求められるため、信頼できる業者選びや適切なメンテナンスが必要となります。
コラボハウスでは、注文住宅ならではの自由なデザインが可能です。 塗り壁の独特の質感や色彩を活かし、住む人のライフスタイルに合わせた家づくりを実現できます。さらに、設計士と直接相談しながら進められるため、デザイン性と機能性を両立した理想の住まいを形にすることが可能です。施工後のアフターサポートも充実しているため、愛媛・香川・徳島・大阪で家を建てるなら、ぜひコラボハウスにご相談ください。
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